「“ミスターJリーグ”」「独特なリズムでため息を誘う」

４月23日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代ベストイレブン」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に“マイベストイレブン”を選んでもらった。

その選ばれた新旧Jリーガーの中で、最も多くの票を獲得したのは誰か――選者50人の回答を集計してランキング化。堂々の１位に輝いたのは、50人中、実に約７割にあたる33人がセレクトしたG大阪の遠藤保仁だ。

40歳となった今もJ１の舞台でトップレベルのプレーを披露し、楢﨑正剛と並び、J１歴代最多タイの631試合出場を誇り、日本代表としてワールドカップでも活躍したヤットは、どんなところを評価されたのか。選者のコメントから、その魅力と凄みをあぶり出す。

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“支持率ナンバーワン”遠藤保仁への主なコメント

「際立つキープ力。組み立ての局面でとにかく頼れる」（森重真人／FC東京）
「J１最多タイの出場記録を持っていて、外から見ると、やっぱり視野が広いなと」（福田正博／解説者）
「ガンバに長くいて、サポーターにずっと語り継がれ、一生記憶に残る選手。レジェンドで、チームの『ミスター』と呼んでいいよ」（セルジオ越後／解説者）
「自分の“サッカー哲学”があるから、力が落ちないし長くプレーできている」（早野宏史／解説者）
「若い頃から、その素晴らしいパフォーマンスでファン・サポーターを魅了する」（松木安太郎／解説者）
「“ミスターJリーグ”。優れたパフォーマンスはもちろん、実績や出場試合数など、記録的にも素晴らしい」（三浦泰年／解説者）
「攻撃を自在に組み立てられる」（坪井慶介／解説者）
「彼ひとりいるだけでパスワークの質は格段に上がる」（播戸竜二／解説者）
「高精度のキック、ゲームをコントロールできる力」（巻誠一郎／解説者）
「ガンバのバンディエラ。スタジアムを沸かせ、チームを勝たせ続ける」（岩政大樹／解説者）
「名波とボランチでコンビを組んだら、掛け値なしにシャビとイニエスタ級ではないか？」（後藤健生／サッカージャーナリスト）
「ガンバ、代表で長年、攻撃の中核としての役割を果たしてきた」（佐藤俊／スポーツライター）
「継続しての活躍、チームへの影響力を考えても外せない。小笠原との対決は常にバチバチで、観る者をエキサイトさせた」（二宮寿朗／スポーツライター）
「思い描くプレーを成功させる技術があり、独特なリズムでため息を誘う」（小宮良之／スポーツライター）
「息が長く、J１戦線で活躍し続けるベストプレーヤーとして特筆に値する」（河治良幸／サッカージャーナリスト）

「サッカーIQの塊」「“タメ作りの名人”」

「世界に誇れる選手」（平畠啓史／Jリーグウォッチャー）
「トリッキーなプレーはあまりしないけど、サッカーIQの塊で、判断が的確で、今もJ１でバリバリ。これだけJリーグの“ど真ん中”に居続けている人は他にいません。しかも代表でも最多出場と文句なし」（ワッキー／ペナルティ）
「常に冷静でご自身を客観視してプレーしていると思います。一瞬で攻撃チャンスを作る判断力とパス、キックの技術も素晴らしい」（佐藤美希／Jリーグ名誉マネージャー）
「もう安定ですよ。PKのメンタルの強さもですけど、10年の南アフリカ・ワールドカップのFKはマジで喜びを爆発させて応援してました!!」（シュウペイ／ぺこぱ）
「中村憲剛とともに、Jリーグで育った司令塔で、国内でも成長できると示したキャリアに価値がある」（出嶋剛／共同通信社）
「正確な技術と判断力」（清水寿之／朝日新聞社）
「メッセージ性の高いボールを通す」（丹下友紀子／毎日新聞社）
「見ている側に常に“何か”を期待させる」（飯間健／スポーツニッポン新聞社）
「攻守に特長を出せる。ポジショニングの妙技、確かな技術で中盤のバランスを取る」（松落大樹／デイリースポーツ）
「18歳で横浜Fに入団した時から見てきました。当時のいがぐり頭がなつかしい。『センスがあるなぁ』と思って見ていました」（久保武司／夕刊フジ）
「“タメ作りの名人”」（白鳥和洋／サッカーダイジェスト編集長）

多くの選者が、その優れたテクニックやプレービジョンなど、ピッチ上で見せる非凡な才能に言及。長きにわたるJリーグとG大阪での高い貢献度と目覚ましい実績を称える声もあり、「（ベストイレブンから）外す人がいたら、文句を言いたいくらい（笑）」というワッキー氏の“怒り”もうなずけるか。

ちなみに、選者50人の回答を集計したランキングのTOP５は以下のとおりだ。

１位 遠藤保仁（MF：G大阪）33票
２位 田中マルクス闘莉王（DF：元浦和、名古屋など）30票
３位 中村俊輔（MF：横浜FC）27票
４位 中澤佑二（DF：元V川崎／東京V、横浜）24票
５位 楢崎正剛（GK：元横浜F、名古屋）23票

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