ガンバ大阪・遠藤、偉業の日も「充実」 同点劇演出、王者の攻撃寸断…
◇○ガ大阪2―1横浜マ●(23日・日産ス)
1998年のプロデビュー戦と同じ横浜マとの日産スタジアムでの開幕戦で、ガ大阪のMF遠藤が偉業を達成した。J1の出場試合数がGK楢崎正剛さんに並ぶ歴代最多631となり、「これだけ試合に出る大変さは僕と正剛さんしかわからない。(98年に所属した横浜)フリューゲルス時代の先輩で、光栄に思う」と喜びをかみしめた。
プレーの先を読む力を存分に発揮した。1点リードの前半34分、GK東口のロングキックに左サイドのMF倉田が反応した直後、遠藤は近いサイドに走り込んだ。相手を引きつけて生まれた中央のスペースに倉田が折り返し、MF矢島が蹴り込んだ。一度はオフサイドの判定でノーゴールとなったが、今季からJ1リーグ戦に導入されたビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)によって得点が認められた。
守備では横浜マのMF喜田から激しいスライディングでボールを奪い、運動量の多いMFマルコスジュニオールには宮本監督に進言しMF井手口と2人で対応。昨季の王者の猛攻を後半の1失点でしのぎ、宮本監督は「ヤット(遠藤)が試合を落ち着かせてくれた」とたたえた。
ガ大阪が開幕戦を制したのは2011年以来。記録をどれだけ伸ばすのかと問われ、遠藤は「自分が自分に聞きたいくらい。充実したサッカー人生を送りたい。試合に出なければならないし、どんどん若手が出てくるので良い準備をしたい」。幸先良く23年目のシーズンを迎え、40歳は走り続ける。
ガ大阪・宮本監督 横浜マを攻略するために準備し、良いものが出た。攻撃の時間を作る目的で、ヤット(遠藤)の力が必要だった。彼なりに試合を締めてくれた。
横浜FC・中村 (日本代表でともに戦った遠藤の記録に)おめでとうございます。代表でも試合に出ているが、一番(すごいの)はポジションを奪われないこと。唯一無二。コンディション、メンタル、技術を含め、ヤット(遠藤の愛称)しか持っていないものを自分で築きあげた。いい選手だと思う。