楢崎氏のJ1出場記録に並んだ遠藤保仁「これだけ試合に出る大変さは僕と正剛さんしか分からない」

マイペースのなかにある“負けん気の強さ”
ガンバ大阪MF遠藤保仁が、23日の明治安田生命J1リーグ開幕節の横浜F・マリノス戦で先発出場し、元日本代表の楢崎正剛氏が持つJ1通算出場記録の「631」に並んだ。大記録に到達したいま、G大阪の40歳MFはどんな思いを抱いているのだろうか。

楢崎氏が持つJ1最多出場記録にあと1試合と迫っていたなかで迎えた2020シーズンの開幕戦。宮本恒靖監督は、横浜FM戦で遠藤を中盤の底で起用し、21年連続開幕スタメンを飾ることとなった。

当の本人は連続スタメン記録を更新したことには「あまり興味がない」としながらも、「選手である以上、先発で試合に出たいという思いは、多分何歳になっても変わらない」と話し、王者・横浜FMを相手に「最初から試合に絡めて嬉しかった」と振り返った。

昨年に日本人としては初となる公式戦1000試合出場も達成した遠藤だが、今季のリーグ開幕戦という節目のゲームで、さらなる金字塔を打ち立てた。

楢崎氏の記録に並んだことへは「並んだだけですけど、フリューゲルス時代の先輩ですし、非常に嬉しい」と率直な胸の内を吐露。「これだけ試合に出るという大変さは僕と正剛さんしか分からないところもある」とし、あらためて「正剛さんの偉大さを痛感している」と続けた。

大記録に到達した遠藤にとって、日産スタジアムは縁深い場所である。自身がプロ入りした1998年に横浜フリューゲルスで、Jリーグデビューを果たしたときの相手が当時の横浜マリノスであり、日産スタジアムであった。

「第一歩を踏み出した場所ですし。めぐり合わせがいいのか、運がいいのか分からないですけど、今日を勝利で飾れたので良かったと思います」

デビュー当時は自らがこのような大記録を打ち立てるイメージは「なかった」ようで、ここまでキャリアを歩むことができたのはひとえに「いろんな方が自分のサポートをしてくれたというのは間違いない」と話す。

「それはチーム関係者や知り合いですし、家族もそう。自分がサッカーをやるうえで、いい環境を整えてくれているというのは、ここまでやれている要因のなかで間違いなく大きな一つだと思う。そこには感謝しています」

最終的にどこまで記録を伸ばしたいか。そう問われると「何試合までとかは決めていないですけど、やっぱり充実したサッカー人生を送りたい」と話す。

その原動力となるのは「サッカーが好きだというのと、前に敵がいる限りは、基本的に負けたくないというのが大きい。チーム内での競争もありますけど。負けたくないという気持ちが大きい」ことを挙げ、「そのためには試合に出ないといけないですし、いい準備をしていかないと若い選手がどんどん出てくるので。それに負けない粘り強さでやっていきたい」とさらなる活躍を誓った。

遠藤と同世代の横浜FC・中村俊輔も同日に、41歳7カ月30日でJ1開幕スタメンの最年長記録を更新した。遠藤は中村について「あまり意識していなかった」としつつも、「経験豊富な選手がピッチに立って躍動したり、活躍している姿を見るといい刺激にもなる」と話し、「そうやって元気な姿を見ると嬉しくなる。まだまだ負けないように頑張っていきたい」と自らを奮い立たせていた。

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