降格圏の押し上げで混戦模様のJ1下位の攻防…G大阪と神戸が残留確定の可能性も

4節を残すのみとなった2019シーズンの明治安田生命J1リーグは佳境に入りつつある。特に9位から最下位まで10クラブがひしめき合う残留争いは熾烈を極めている。9日から10日かけて行われる32節は、それぞれにとって今後の命運をかけた大一番となる。今回は4試合を残した各クラブの現状を展望していく。

順位表(第30節終了時点)
9.ガンバ大阪(38・1)
10.ヴィッセル神戸(38・-1)
11.浦和レッズ(36・-15)
12.ベガルタ仙台(35・-8)
13.清水エスパルス(35・-22)
14.名古屋グランパス(33・-6)
15.サガン鳥栖(32・-19)
16.湘南ベルマーレ(31・-23)
17.松本山雅FC(30・-14)
18.ジュビロ磐田(25・-20)

※カッコ内は勝ち点・得失点差
※浦和は消化が2試合多い

降格圏の押し上げで混戦模様のJ1下位の攻防…G大阪と神戸が残留確定の可能性も
31節の注目は清水と仙台の直接対決だ(C)J.LEAGUE
G大阪と神戸は次節で残留確定も
J1は前節(30節)終了時点で、8位大分以上の残留が確定。9位から18位までの10チームが残り4試合で残留を争うこととなった。

そのなかでも優位に立つのは9位G大阪と10位神戸だ。G大阪は前節、湘南との直接対決を制して3試合無敗を継続。神戸も連敗を脱出し、G大阪と同じく勝ち点を38に積み上げている。G大阪と神戸は31節で勝利し、湘南が敗戦、松本が引き分け以下に終われば3試合を残して残留が確定する。また、G大阪は得失点差がプラス1、神戸はマイナス1ということも大きなアドバンテージとなりそうだ。

11位の浦和は降格圏と勝ち点6差が開いているものの、他クラブより消化試合が2つ多く、仮に他クラブが勝ち点を積み重ねると、一気に16位以下に転落する可能性がある。ACL決勝の2試合を挟み、リーグ戦の残り2試合は優勝を争うFC東京、そして残留を争うG大阪と対戦するなど予断を許さない状況だ。

勝ち点35で並ぶ12位仙台と13位清水は前節、ともに敗戦。勝てば一気に残留へ近づく一戦を落とし、暗雲が立ち込めている。両者は次節、仙台のホーム・ユアスタで直接対決に臨む。まさに勝つか負けるかで命運が分かれる大一番となりそうだ。

14位の名古屋と15位の鳥栖は瀬戸際に立たされている。ともに前節は上位陣に敗れて勝ち点を積み上げられず。名古屋に至っては8試合未勝利で、マッシモ・フィッカデンティ体制で未だ勝利がない状況だ。鳥栖は次節松本と、名古屋は神戸と対戦し、続く23日の第32節で両者は直接対決に臨む。この2試合で多く勝ち点を積み上げられたほうが、残留へ大きく前進するといっても過言ではない。

16位の湘南は監督交代後、8試合未勝利の5連敗中と苦境から抜け出せないでいる。直近5試合で喫した失点は19と守備が崩壊。一方で奪った得点はわずか2と苦戦を強いられている。残り4試合はC大阪、FC東京、広島と上位戦が続き、最終節は松本と対戦。泥臭く勝ち点を積み上げていけるかどうかが、2年連続残留を果たすポイントとなるだろう。

そんな湘南とは裏腹に、降格圏に沈む17位松本と18位磐田は光明の兆しが差し始めている。松本は直近4試合を無敗で切り抜け、次節の鳥栖との直接対決で勝てば、6月以来の残留圏浮上となる。また、前節で清水との静岡ダービーを制した磐田は2試合無敗で勝ち点を25に積み上げ、逆転残留への可能性を広げている。しかしながら磐田は次節、2位のFC東京と激突。ここで最低でも1ポイントを獲得できなければ、15位浮上は非常に厳しい状況となる。

まさに一戦必勝となる終盤戦。注目の31節は9日から10日にかけて8試合が各地で開催される。

第31節 試合日程
11月9日(土)
14:00 鹿島 vs 川崎F(カシマ)
14:00 横浜FM vs 札幌(ニッパツ)
14:00 磐田 vs FC東京(ヤマハ)
14:00 名古屋 vs 神戸(豊田ス)
15:00 C大阪 vs 湘南(ヤンマー)

11月10日(日)
13:05 仙台 vs 清水(ユアスタ)
14:00 大分 vs G大阪(昭和電ド)
15:00 鳥栖 vs 松本(駅スタ)

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