スタミナ不足露呈の宇佐美 欧州スカウトのリストから“抹消”寸前 東スポWeb 8月18日(火)5時58分配信

ハリルジャパンの新エース候補、FW宇佐美貴史(23=G大阪)の評価が急落だ。16日のFC東京戦でフル出場したが、決定力を欠いて無得点に終わり、 チームに貢献できなかった。宇佐美は東アジアカップ(中国・武漢)でもスタミナ不足を露呈。欧州スカウトからは厳しい目が向けられており、日本代表の座も 危うくなりつつある。

先発した宇佐美はポスト直撃のミドルなどチーム最多となる6本のシュートを放ったが、決めきれなかった。チームは1―2と敗れ、リーグ戦を占う重要な上位対決を落とす“戦犯”の一人となった。

この日は不慣れな左MFで起用されて守備に忙殺されたこともあり、終盤の勝負どころで運動量が落ちた。宇佐美のスタミナ不足は今に始まったことではないが、なかなか改善の兆しが見られず周囲の目もだんだんと変わってきている。

「東アジアカップには欧州からもスカウトが来ていて、宇佐美の存在もそれなりに注目はされていたみたいだけど、評価は辛かったみたい。『90分走りきれな い』というイメージがついちゃってるし、主要リーグから声がかかるのは今のままだと相当厳しいんじゃないか」と在京Jクラブの強化担当者は指摘する。

ドイツ1部リーグの強豪バイエルン・ミュンヘンに在籍経験のある宇佐美は欧州でも有望株として名が知られてきた。J1で得点ランキング首位の16ゴール をマークする今季の活躍ぶりから、7月末にはポルトガル1部の名門ポルトが関心を示していると現地メディアで報じられたばかりだ。

しかし、日本代表ではアジアの格下国を相手に低調なパフォーマンスを繰り返し、東アジアカップでは3戦不発。スタミナ切れの“悪癖”も修正できないままとあって、欧州各クラブのリストから“ウサミ”の名は消えかかっているという。

それは代表でも同じ。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)はその技術を高く評価する一方で運動量不足を懸念し、持久力に直結する体脂肪率の高さも注意し てきた。宇佐美も懸命に体質改善を図るが、スタミナ面で目立った向上は見られないことから指揮官の評価は微妙に変化してきている。

この日の試合を視察したハリルホジッチ監督は「(東アジアカップ代表の)何人かの選手はまだ疲れているようだ」と話し、改めて宇佐美の出来を問われると「まあ、いろいろな人がいますね」と苦笑いを浮かべながら言葉に含みを持たせた。

宇佐美は疲労の影響について「全然大丈夫です」とコンディションは万全と強調したが、そろそろ“安心してください、走れますよ”と堂々と言えるようにならないと、見放される日が来るかもしれない――。

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