【J1採点&寸評】G大阪1-1磐田|ひとり少ない劣勢のなか、交代出場でPKを決めた磐田FWがMOM!

G大阪――守りに入った終盤に追いつかれてしまう
[J1リーグ23節]G大阪1-1磐田/8月18日(日)/パナスタ

【チーム採点・寸評】
G大阪 5
前半早々に数的有利になりながらも、崩しきる場面は数少なく、磐田の堅守に手を焼き続けた。終盤の采配にも疑問はあるが、それでも3試合連続で追いつかれるのは選手にも問題あり。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5
失点に責任はなく、前半の立ち上がりにも好守を見せるなどセーブにミスはなかった。しかし、キックで何度もピンチを招いたのはいただけない。

DF
27 髙尾 瑠 6
前半の劣勢時にはクロス対応で必ず危険地帯で身体を張っていた。後半もアダイウトンを恐れずにストップ。終了間際のパトリックの決定機も演出し、攻守で水準以上の出来だった。

5 三浦弦太 6
ルキアンに対して厳しく対応。前半キックミスはあったものの、身体はキレていた。惜しむらくは5バックで守り切ろうとした終盤に受け身になり、ラインを上げきれなかったことか。

19 キム・ヨングォン 4.5
流れの中では対人の強さを見せ、危険地帯でも気迫の守備。安定していただけに、最後のPK献上の場面が悔やまれる。気持ちはわかるが、不必要なファウルだったと言わざるを得ない。

MF
8 小野瀬康介 6(90分OUT)
右サイドに張り出しながら、自ら仕掛けたり、ハーフスペースに走り込む味方を使ったりと攻撃で輝きを見せた。クロス気味だったが、先制点も仕掛ける意識がもたらしたものだ。

7 遠藤保仁 5.5
連戦の中、前半は守備意識も見せていた。磐田を押し込む時間帯には効果的にサイドへボールを供給したが、中央を崩すパスは出しきれず。影響力を終盤に発揮したかったが。

17 鈴木雄斗 5.5
リーグ戦で待望の初先発。序盤こそ守備で後手を踏んだが、徐々に攻撃で存在感を見せ始める。ただ、クロスの精度をもう少し上げたいところだ。

29 髙江麗央 5.5(74分OUT)
天皇杯は回避したため、コンディションは万全のはずだったが、いつもの輝きは少なかった。特にボールを受けてからのプレーでミスが目立ち、途中交代もやむを得ないできだった。

G大阪――ひとり少ない相手を崩す上でのプランが少なかった
10 倉田 秋 6
3試合連続でのゴールは逃したが、身体のキレは相変わらず。ドリブルで相手を苦しめた。終盤は、前節の反省を生かして守備のリスク管理もかなり意識。派手さはないが中盤を引き締めた。

FW
18 パトリック 5
前半は完璧なヘディングシュートをカミンスキーの好セーブで阻まれる。終了間際のクロスは自身も「信じられない」と振り返った得意の形だったが、力み過ぎたか枠をとらえず。

33 宇佐美貴史 5.5(81分OUT)
過度に下がってくることなく、FWとして前線の役割を意識し続けたが、まだシュートに持ち込むキレは今ひとつ。交代直前に得た決定機はバー直撃に終わったが、決定力もなかった。

交代出場
MF
21 矢島慎也 6(74分IN)
勝ちきりたい時間帯に投入され、インサイドハーフとして積極的に前方にも進出。うまいドリブルでサイドを攻略し、宇佐美の決定機も作り出していた。

MF
15 井手口陽介 ―(81分IN)
天皇杯では惨憺たる出来。まだコンディションは万全に程遠く、チームを活性化するには至らなかった。押し込まれる時間帯で、うまく試合に入り込めず、クローズする役割を果たせず。

DF
13 菅沼駿哉 ―(90分IN)
本来は投入される予定ではなかったが、小野瀬のトラブルを受けて急遽ピッチに。押し込まれる展開で起用されたが、古巣相手に奮闘。目立ったミスはなかった

監督
宮本恒靖 5
決定力に関しては監督に責は少ないが、引いた相手を崩す上でのプランが少なかった。クロスを多用した攻撃陣を修正できず、終盤も逃げ切りの布陣に変更しながら勝ちきれなかった。

磐田――ひとり少ない劣勢ながら、気持ちを切らさず1失点に抑えた
【チーム採点・寸評】
磐田 6.5
ルキアンのあまりにも稚拙な退場劇で80分近く数的不利に。劣勢が続きながらも、気持ちを切らすことなく粘りの展開に持ち込んだ。厳しい状況に変わりないが、執念で得た勝ち点1を今後につなげたい

【磐田|採点・寸評】
GK
21 カミンスキー 6
失点はアンラッキーだったが、パトリックの完璧なヘディング弾をカミンスキーらしいスーパーセーブ。その後はミスもなく、劣勢の展開の中、最後尾からチームを支えた。

DF
24 小川大貴 6
右サイドからのサイドチェンジで優位な立場にあった鈴木とのマッチアップで粘り強く対応。倉田のドリブルには手を焼いたが、大崩れすることなく、奮闘し続けた。

25 大南拓磨 6
ファビオとのコンビはぶっつけ本番だったが、連携もよく、危険地帯ではしっかりと身体を張り、2点目を許さなかった。後半は攻撃する気持ちも見せ、数的不利の中でシュート2本。

37 ファビオ 6
古巣相手にモチベーションは高かった。移籍後初先発だったが、身体はキレており、得意の空中戦で相手のクロスを弾き続けた。フィードが雑だったのは減点材料だが、PKにつながる折り返しも。

29 秋山陽介 5.5
対する小野瀬の対応に追われていたが、失点の場面以外は良く戦えていた。ひとり少ない展開では運動量でよくカバーしていた。

MF
30 上原力也 6.5
押し込まれる時間帯が続いたものの、田口とのコンビでバイタルエリアを引き締めた。サイドから攻撃してくる相手に対して、DFラインの前で懸命に危険地帯をケアしていたのも効果大。

7 田口泰士 6
数的不利で明らかに厳しい状態でも、臆することなくボールをつなぐ意識を見せる。マイボールにした際、ゲームを落ち着かせようと奮闘。戦う姿勢をプレーで垣間見せた。

磐田――選手交代もハマり土壇場で同点に追いつく
14 松本昌也 5.5(78分OUT)
前半は仕掛ける意識もあったが、決定的なチャンスは作りきれなかった。鈴木のケアで守備に追われ、攻撃では良さを出せず。途中交代もやむをえないところだ。

19 山田大記 6.5(82分OUT)
ルキアンの退場後は、1トップを務め、苦しい状況の中でも攻守両面でハードワーク。諦めない気持ちでチームを鼓舞した。ゴール前では怖さを欠いたが、それでも劣勢の中でなすべきことはした。

23 山本康裕 6(58分OUT)
数的不利の中でも山田とともにカウンターで攻撃を牽引。サイドだけでなく、幅広く顔を出したが、決定的なチャンスには絡めなかった。守備意識も高かかったが後半1枚目のカードで交代。

FW
39 ルキアン 4
鈴木に対してのファウルで警告をもらったのはやむを得ないところだが、その直後に不要なキックで2枚目の警告を受け、わずか15分でピッチを去った。軽率なプレーでチームを苦境に。

交代出場
MF
15 アダイウトン 6.5(58分IN)
ひとり少ない苦しい状況で投入されるも、さすがの推進力でカウンターに迫力をもたらした。自身の得点は生まれなかったものの、明らかに個の力で試合の流れを変えた。

MF
27 荒木大吾 5.5(78分IN)
投入直後にドリブルで打開するプレーはあったが、その後は埋没した。厳しい状況のチームを活性化するような思い切りのあるプレーが欲しかったのだが……。

MAN OF THE MATCH
FW
32 中山仁斗 6.5(82分IN)
割り切って守りに入っていたG大阪に対して、厳しい対応をされ、苦しんでいたが土壇場で執念のPK奪取に成功。重圧がかかるキックの場面でも、東口の動きを冷静に見極め、土壇場で試合を振り出しに。

監督
小林 稔 6
開始早々にゲームプランが崩れたものの、10人でうまく戦わせた。追う展開だっただけにもっと早くカードを切っても良かったが、起用した選手は理にかなっていた。

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