トウェンテ中村、開幕戦初出場初得点は日本人3人目

<オランダリーグ:トウェンテ1-1PSV>◇3日◇エンスヘデ

G大阪からトウェンテにこの夏新加入したU-20W杯日本代表FW中村敬斗(19)が、日本人3人目となる欧州主要リーグの開幕戦で初出場初得点を達成した。

ホームでの強豪PSV戦に先発。前半8分に右足で先制点を挙げた。後半26分までプレー。優勝候補相手に1-1の引き分けに貢献した。フローニンゲンのMF堂安とDF板倉は、1-0で勝ったアウェーのエメン戦にフル出場。板倉もデビュー戦となった。

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来年に迫った東京五輪出場を目指す19歳の若者が、快挙を達成した。7月16日に移籍が発表されてからわずか18日。中村は2トップの一角としてスタメンに大抜てきされると開始8分、左サイドでボールを受けて中へ持ち出してペナルティーエリア外の左から右足でゴール右隅に沈めた。83年の尾崎加寿夫(当時ビーレフェルト)、98年の中田英寿(同ペルージャ)に続く、日本人3人目となる欧州主要リーグの開幕戦で初出場初得点を成し遂げた。

イタリアの名手デルピエロが得意としていた左45度の「デルピエロ・ゾーン」から決めるゴールをほうふつとさせる一発だった。パフォーマンスも大胆不敵。人さし指を口につけてから両手を広げ「見たか」と言わんばかり。今年2部から昇格したチームが、中村のゴールで優勝21度の名門の出ばなをくじいた。

世代別の日本代表を戦ってきた逸材が頭角を現した。17年10月に行われたU-17W杯では、Rマドリードに所属するFW久保とともに戦い、1次リーグ初戦ホンジュラス戦でハットトリックを決めるなど、4試合4得点と大活躍。今年のU-20W杯でも途中出場ながら全4試合に出場した。移籍直前の7月3日天皇杯2回戦、J3讃岐戦でもハットトリックを記録するなど強烈なインパクトを残している。

21年6月までと長期の期限付き移籍を果たした際には「海外に行けば、より成長できると思った」と先を見据えていた。180センチながら技術を駆使したドリブルを武器に、東京五輪出場まで駆け上がる。

◆中村敬斗(なかむら・けいと)2000年(平12)7月28日、千葉県我孫子市生まれ。高野山スポーツ少年団でサッカーを始め、柏U-12に所属。中学からは三菱養和ユースでプレー。当時高校2年の18年に飛び級でG大阪に加入。同年2月24日、名古屋との開幕戦に途中出場してデビュー。3月14日のルヴァン杯浦和戦でプロ初得点を記録。U-15から年代別の日本代表に選出。180センチ、75キロ。

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