【J1採点&寸評】G大阪1-0清水|高精度のキックで試合を決めた矢島慎也をMOMに!ドウグラスの8戦連発止めた守備陣も高評価

G大阪――アンカーの位置から巧みなキックでゲームを操った矢島

[J1リーグ19節]G大阪1-0清水/7月13日(土)/パナスタ

【チーム採点・寸評】
G大阪 6.5
前節3失点した反省を生かして原点回帰。前半は清水に押し込まれる苦しい時間帯が続いたが、最終ラインの踏ん張りは見事だった。遠藤の投入後は押し込み続け、見事に終盤に勝ち切った。

【動画】終盤88分の決勝弾! 矢島慎也の高精度キックがゴールを捉える

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6.5
雨の中での試合を感じさせない抜群の安定感で、枠内シュートに適切に対応し、危なげなさも全くなかった。つなぎに関しても冷静で、ビルドアップの第一歩目として機能していた。

DF
5 三浦弦太 6.5
前半、不用意なパスミスからピンチを招いたのは反省だが、古巣相手に終始気迫のプレーを見せ、最も警戒すべきドウグラスに対しても身体を張って対応。ディフェンスリーダーの風格もあった。

19 キム・ヨングォン 6.5
立ち上がり早々の危険な場面でクレバーな対応を見せ、チームを救う。派手さはなかったが、要所で粘り強い対応を見せ、三浦とともに苦しい時間帯を踏ん張りきった。つなぎも上々だった。

27 高尾 瑠 6
前半はミスもあったが、守備に関しては粘り強い対応を見せ、ポジションを離れて危険地帯を潰すことも。持ち上がりも積極的で、高い位置を取って右サイドでの優位を作る。後半は安定していた。

MF
8 小野瀬康介 5.5(56分OUT)
前後半にそれぞれ、機を見て相手ゴールを脅かすシュートを放つ。守備のバランスをうまく保っていたが、ボールを持った際につなぎなどでミスも散見。まだインサイドハーフにフィットしていない。

10 倉田 秋 6
開始早々の劣勢時に自らサイドをドリブルで切り裂き、流れを変える意欲を見せた。その後は守勢に回ったが、遠藤が投入されると阿吽の呼吸で中盤を構成。パスの散らしも的確だった。

21 矢島慎也 7(90+1分OUT)
アンカーのポジションから巧みなパスを繰り出し、攻撃を牽引した。精度の高いキックはほぼミスがなく、遠藤の投入後はインサイドハーフに移行。決勝点は相手のミスにつけ込んだ見事なキックだった。

34 福田湧矢 6
サイドで攻守においてハードワークした。前半は守備に回る時間も多かったが、自陣ゴール前でも奮闘。後半は抜群のスタミナを生かして、積極的に松原を押し込むと決勝点につながるサイドの突破も。

G大阪――ラストマッチのエースは無得点も相手の脅威に

FW
16 ファン・ウィジョ 5.5
G大阪でのラストマッチ。気持ちは見せていたが、前半は全くボールに絡めず。後半は得意の形で切れ込んでポスト直撃弾も放ったが最後の精度を欠いた。無得点だが、相手の脅威にはなった。

38 中村敬斗 6
守備でも奮闘し、破綻を許さず。持ち味の仕掛けは積極的で、ひとたび相手と1対1になったら高い確率で相手を押し込んだ。後半は決定的なシュートも放ち、相手の脅威になっていた

40 食野亮太郎 6(72分OUT)
苦しい前半の時間帯に懸命にボールを収めて、攻撃を牽引していた。ドリブルの積極性を保ちながらも、周囲を生かすプレーも意識。運動量も豊富で、プレーの質は高かった。

交代出場
MF
7 遠藤保仁 6.5(56分IN)
ボールを落ち着かせる役割を担ってピッチに立つと、監督の意図を見事に体現。倉田らとの抜群の連係で中盤を制圧すると、中村にも好パスを再三供給。守備でも懸命に身体を張っていた。

FW
9 アデミウソン 6(72分IN)
勝ち切るカードとして投入された。エゴを出さず、周囲との連係を意識しながら清水ゴールに迫ったが、もっと決定的な形を数多く作りたい。惜しいシュートもあったが決めきれず。

MF
28 高 宇洋 ―(90+1分IN)
アディショナルタイムの逃げ切りに向けて起用された。清水が最後のパワーを振り絞ってきた時間帯にうまく試合に入り、無難に試合をクローズさせた。

監督
宮本恒靖 6.5
前節の反省を特に守備面でうまく落とし込んでいた。福田の抜擢も正解で、後半のギアアップに向けた交代のカードも適切。遠藤の投入は特に、攻撃面を活性化させることになった。

清水――痛恨のミスから失点。ケアはできたはずだ

【チーム採点・寸評】
清水 6
土壇場で痛恨の失点を許し、敗れたものの、前半は完全に主導権を握っていた。ファン・ソッコを出場停止で欠く最終ラインも苦しい時間帯に身体を張り、守備陣は奮闘。悪くない出来だった。

【清水|採点・寸評】
GK
1 西部洋平 6
後半は劣勢の時間帯が続いたが、好セーブで最終ラインを引き締めていた。失点はややブラインド気味で、GKを責めるのは酷だろう。

DF
18 エウシーニョ 6
ドウグラスのボレーをお膳立てしたり、組み立てにも絡んだりと単なるSBの働きを超えていた。後半は中村の動きに対して守勢に回ったが、致命的な破綻は許さなかった。

2 立田悠悟 6
ファンの代役としてピッチに立ったが、危険地帯で体を張り、存在感を見せた。ドリブルでボールを持ち上がり、チャンスも演出。局面の対応には大きなミスはなく安定していた。

26 二見宏志 5.5
立田との呼吸もあっており、大きな破綻はなかった。ファンの動きを意識しながら、自陣ゴール近くでは
厳しい対応を見せる。もう少し、前にチャレンジする守備があっても良かった。

25 松原 后 5.5
前半は西澤との連携を生かしながら、思い切りの良い攻撃参加を見せた。後半は守勢に回り、福田の動きに四苦八苦。ただ、守備意識も高く、相手の動きには粘り強く対応していた。

MF
22 ヘナト・アウグスト 5
気の利いた動きで守備のほころびを補い、好プレーを見せていただけに、失点時の足を滑らしたプレーが悔やまれる。前半から足を滑らせていただけにケアは出来たプレーだったはず。

6 竹内 涼 5.5
ヘナト・アウグストとは好関係を築き、前半はテンポの良いパス回しでもチームにリズムをもたらしていた。運動量も豊富だったが、劣勢だった後半にはやや動きが単調になることも。

清水――際どいシュートも放ったドウグラスだが相手の粘りに8戦連発はならず

MF
17 河井陽介 5.5(57分OUT)
派手さはなかったが、右サイドで守備のバランスを保ち、チームの駒として機能していた。ただ、もう少し右サイドを攻撃で活性化しても良かったはず。リスクを恐れない動きも欲しかった

16 西澤健太 5.5(67分OUT)
豊富な運動量で左サイドを駆け回った。松原を生かす動きも見せたが、もっと個での仕掛けなどがあっても良かった。シュートに終わったが、もっと怖いプレーをしたい。

FW
23 北川航也 5.5(87分OUT)
ドウグラスとの距離感を意識していたが、持ち味でもある飛び出しは回数も少なかった。右サイドに回ってからはほぼ怖さもなし。相手の脅威になるシュートも打つことはできず

49 ドウグラス 5.5
前半は、絶妙のためを作り出し、清水の攻撃に迫力と勢いをもたらしていた。際どいシュートも放っていたが、G大阪の守備陣の粘りにゴールならず。8試合連発という記録も果たせなかった。

交代出場
MF
30 金子翔太 5(57分IN)
トップ下で起用されたが、攻守両面で怖さを出せず、特に相手のアンカーに対してルーズな守備だった。攻撃も活性化することなく、監督の起用の期待には応えられなかった。

MF
7 六平光成 5.5(67分IN)
サイドで運動量を期待されたはずだが、試合に入りきれなかった印象。試合の流れはよくなかったが、それを変える起爆剤になりたかったはずなのだが。

DF
27 飯田貴敬 ―(87分IN)
北川に代わって起用されるも、投入直後にチームは失点を喫してしまった。追う展開を強いられたが、もはや何かができるゲーム展開ではなかった。

監督
篠田善之 5.5
前半の見事な戦い方は今後につながるが、攻撃に関してはツメを欠いた。ただ、後半は切ったカードが機能せず、むしろ流れを悪化させた感も。接戦だったが、守備面では手応えも掴んだはずだ。

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