宇佐美、韓国の壁こじ開ける「勝たなくてはいけない相手」 スポーツ報知 8月5日(水)7時5分配信

◆東アジア杯2015 ▽男子第2戦 日本―韓国(5日・武漢スポーツセンター競技場)

日本代表は4日、5日の韓国戦に向けて当地で前日練習を行った。2日の北朝鮮戦で1―2と後のない日本だが、エースFW宇佐美貴史(23)は「勝たなく てはいけない相手」と気合十分。韓国とは年代別代表で過去3度対戦して全敗、しかもノーゴール。因縁のライバルを打ち破ることを誓った。

下を向いている暇はない。北朝鮮戦でのふがいなさも、情けなさも、ライバル心がすべて覆い隠してくれた。宇佐美はキッパリ言った。「負けてはいけない相 手。負けてはいけない状況。どれだけ、自分の持っている力を出し切れるか」。初戦で敗れ、崖っ縁で迎える日韓戦。4度目の挑戦で、“赤い壁”を突き崩すこ とを、自らに課した。

韓国に負け続けた。2008年のU―16アジア選手権準決勝、10年のU―19アジア選手権準々決勝で韓国と対戦し、ともに先発して無得点。連敗を喫し た。3度目の対戦となったのは、銅メダルがかかった12年ロンドン五輪3位決定戦。後半26分から出場も、何もできず。0―2で完敗した。「俺たちは、あ いつら(韓国)に負けるためにサッカーしてるんちゃうか」。会場のカーディフ・ミレニアム・スタジアムで悲鳴を上げた。

あれから3年。ついにA代表で相まみえる。昨季はG大阪を3冠に導く活躍を見せ、今季は16ゴールでリーグ得点ランクトップ。3月31日のウズベキスタ ン戦ではA代表初ゴールを決めた。日韓戦はいつも激しいボディーコンタクトに後手に回っていたが、たくましさを増した自信はある。

2日の北朝鮮戦は先発も運動量が激減し、後半10分に交代。無得点に終わったW杯アジア2次予選・シンガポール戦(6月16日)に続き、A代表の公式戦 は2戦連続で結果を出せなかった。芝を保護するため、試合前に会場でアップもできず「芝の感覚が分からなくて、シュートのフィーリングを合わせるのが難し かった」と今大会初戦を振り返ったが、それをもう言い訳にするつもりはない。

「韓国には熱く闘わないと、のみ込まれる。技術、戦術も大事だが、それ以上に気持ちを見せたい」。“怪物”の目覚めが、韓国撃破のカギになる。

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