フローニンゲン堂安、オランダ紙が去就アンケート実施 97%が「完全移籍」希望

海外挑戦1年目でロッベンと並ぶ6得点 完全移籍に動くべきか識者&ファンの見解は?

 オランダ1部のフローニンゲンに所属する19歳のMF堂安律は、今季リーグ戦で6ゴールをマーク。元オランダ代表MFアリエン・ロッベンが2001-02シーズンに記録した数字と肩を並べるなど、移籍1年目で確かな輝きを放っている。現地紙は期限付き移籍中の堂安について投票を実施し、実に97%のファンが日本からやってきた“助っ人”の残留を望んでいる。

堂安は昨年7月、ガンバ大阪からフローニンゲンへの1年間の期限付き移籍が決定。同10月の第7節ズウォーレ戦(2-3)でリーグ戦初得点を挙げると、今年1月の第19節ウィレムII戦(1-1)からは9試合連続スタメンを果たし、ここまで6ゴールを挙げている。

リーグ戦も残り7試合、移籍期間満了が6月30日に迫るなか、オランダ紙「Dagblad van het Noorden」はエルネスト・ファベル監督が堂安と契約すべきだと考えていると紹介。「フローニンゲン:リツ・ドウアンを買い取る? それとも失う?」と見出しを打ち、堂安の去就について、識者とファンにアンケートを行った。

オランダのサッカー番組「Voetbal Inside」に出演するフットボールアナリストのヨハン・デルクセン氏は、「ドウアンは安全な投資だ」と完全移籍の準備を推奨している。

「堂安につけられているのは200万ユーロ(約2億6000万円)? もしそうなら“買い”だ。リツ・ドウアンはファンがまだスタジアムに足を運んでいる唯一の理由だ。将来的に彼は1000万ユーロ(約10億3000万円)でイングランドに行くだろう。フローニンゲンにとっても悪いビジネスじゃない」

現地メディアでは高額な移籍金が設定されているとされるが、まだ19歳と若く、将来的なステップアップが期待できる堂安に“先行投資”することは、クラブにとっても決して悪いことではないと見解を述べている。

堂安は「フローニンゲンで最高の選手。クラブの資産だ」

 同紙は、フローニンゲンを追いかけているフリージャーナリストのウィム・マスカー氏も直撃。オランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイク(現リバプール)らを売却した際の移籍金はまだ残っているとし、「ドウアンを100~200万ユーロで手に入れられれば、400~500万ユーロにはなる。彼の獲得はもはやギャンブルではない。彼は洞察力があって、パスも守備もできるチームプレーヤーだ。外部から選手を呼ぶよりも安全さ」と話した。

記事によれば、クラブのサポーター会長を務めるヨン・デ・ヨンゲ氏も「彼はFC(フローニンゲン)で最高の選手。精神的にも強い。クラブの資産だ」と称えているという。

さらに、同紙はウェブサイト上で「フローニンゲンは日本人選手リツ・ドウアンをできるだけ早く確保しなければならない?」との質問でアンケートを実施。「フローニンゲンで才能を証明している。クラブの財政的にも問題ない」が51%、「彼はフローニンゲンの“スパイス”。彼を見るために人々はスタジアムに来ている」が46%と、計97%のファンが残留を望む結果となった。「日本人選手に大金を投資することはリスクが大きすぎる」といった反対の意見はわずか3%だけだった。

初海外となるオランダの地でファンの心もがっちりとつかんでいる堂安。プレーはもちろんのこと、来季の所属先からも目が離せない。

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