<ガンバ大阪>またしても2点差を白星には結びつけられず、ドロー。試合後G大阪監督、選手コメント。 高村美砂 | フリーランス・スポーツライター 2015年7月19日 22時35分

J1リーグ2ndステージ・第3節『ガンバ大阪VS横浜Fマリノス』戦。開始早々のパトリックの先制点に続き、後半にも宇佐美貴史にゴールが 生まれ、前節と同じく2点のリードを奪ったG大阪だったが、83分に失点すると、4分と表示されたアディショナルタイムにも横浜FMの中村俊輔に直接FK を決められ2-2。引き分けに終わった。試合後のG大阪監督、選手のコメントをお届けする。

●長谷川健太監督

今日の試合を勝ち点1で終わってし まったのは残念な結果でしたが、選手は本当に最後の最後まで勝利を信じて、そういう姿勢をみせて戦ってくれたと思っています。勝ち点1に終わってしまう内 容の試合ではなかったと思いますし、非常に残念ですが、ここで立ち止まっているわけにはいかない。今日のような試合を続けて、なんとか全員で勝ち点3をと れるように、中2日という短い期間ですが、きちっとコンディションを整えて次の試合に向かいたいと思っています。

ー決定機は失点の場面だけでしたが、終盤ボランチの運動量というのは連戦のせいか、アフターチャージになるなど、しんどいようにも見えましたが。

そうですね。そこも考えていましたが、受けて失点してしまうのが一番後に尾を引くと思ったので。やっと、今ちゃ んも最後までアグレッシブに戦ってくれていましたし、あそこでボランチの小椋をいれるという選択肢もありましたが、あえて最後までベテランで、しっかりと バランスをとりながらもう1点を狙いにいく姿勢をみせたいと思っていたので、ああいう交代にしました。最後ああいう形でファウルをとられましたが、こうい う勝ち点1を3に繋げていけるように全員で準備していきたいと思っています。

ー宇佐美選手、パトリック選手の守備、すごく頑張っていたと思いますが評価を。

前線のメリハリというところでは二人ともよくやってくれたと思います。中2日で試合がなければ、パトリックも交 代させるようなコンディションではなかったのですが、2点目が入り、パトリックを休ませたいという思いもありました。そのへんが微妙に結果に…もしかした ら起因してしまったかもしれない。そういう意味では選手の責任では全くなかったともいますし、選手は最後までしっかり走って戦ってくれたと思います。

ー2試合続けて2点リードの状態から勝ち切れなかった。すぐにまた試合がくるのですが、どのあたりを重視して準備をしますか?

今日のような試合を続けていくしかないと思っています。もちろん中2日での試合で、3連戦のあとの4連戦なので、選手のコンディションは見 極めてメンバーを決めていかないといけないとは思っていますが。2試合続けてこういう試合になりましたが、こういう苦しい時期、展開をどうやってプラスに もっていくかといえば、しんどいですが続けていくしかない。今日の試合も悪かった訳ではないですしね。もちろん、中盤以降、勝っている状態でもっとボール を持っている時間を増やした方がいいというのはありますが、今日は本当に選手は戦う姿勢をみせてくれましたし、点も獲れているので、これを続けながら、あ とは失点の部分を全員で最後のところをふんばれるよう次の試合も戦っていければと思っています。

●パトリック

今日は引き分けましたが、2試合続けて負 けた感じがあります。内容自体は悪くない中で、得点もあげていたのですが、終盤少し受けてしまった感もありました。(受けてしまう要因はどう考えます か?)相手はどうしても先に失点すると攻撃に出ざるを得ない状況になりますし、攻撃を仕掛けてくるとは思うのですが、前線の選手としては前でおさまるよう に、チームが更に得点をあげられるように前でおさめなきゃいけないな、と。それがやや受けてしまったことで、結果的に相手に得点を与えてしまう形になって しまった。もちろん僕が出ている時はアグレッシブに攻撃をしようと思っていて、相手にプレッシャーをかけるように、迫力もって攻撃を仕掛けるようにはして いたのですが。

ーポストプレーの精度はあがってきたように思いますが。

自分もシンプルにやるときと迫力をもってアグレッシブにいくときと使い分けるように心掛けているので、それがうまくいっているのだと思います。

●岩下敬輔

FKに関しては相手を褒めるしかないと言う くらい、すごいFKでしたのでしょうがないとは思いますが、1点目に関しては人数もいて、相手の特徴も理解していた中でああやって剥がされて、決められた ので、そこは修正しないといけない。個々のクオリティで剥がされているようでは、こういう試合の展開になってしまう。残り10分くらい残して勢いをもたせ るようなプレーをさせてしまった。(後半に入って気持ち的に受けたところはありますか?)いや、今日は名古屋戦ほど受けている感じもなかったし、行く時を ハッキリしながらいこうということは言っていて。迫力をもっていけていたとは思います。ただ個々のところで1失点目のような、失点はもったいなかった。僕 自身もしっかり相手をみて、どういう風に守備をするのかやっていかないといけない。

ー去年の良い時は、ディフェンスラインも押し上げて、ボランチも高い位置まで攻撃にいけていたように思いますが。

前半は意識してFWにも追ってくれていたので、高い位置を、というのは意識していたし、後半もそういう意識でFWはやってくれていたので、 それについていこうのはあったんですが、相手も慣れてきたというか。それによって剥がすシーンが増えてきたのもありましたが、真ん中を突破されて決められ ているので、あそこは僕ら真ん中の選手が身体を張っていかないといけない。僕もその近くにいる選手なのでもっと声を掛けながらやっていかないと、あれでは GKもノーチャンスで可哀想ですから。そこは個々のクオリティをあげながらやる必要はあると感じました。

●宇佐美貴史

2点目をとって少し受けてしまったという 印象はあります。攻撃の選手としては2点目とって、3点目を…相手の1点目を与える事なく3点目をとれていたら、もっと楽になっていたと思う。そういう意 味では、相手に追撃の1点を与えないことプラス、自分たちが試合を終わらせる3点目をとれなかったというところですね。2点目、最後のFKは中村俊輔さん の質を褒めるしかないですが、ただそれまでに防げるシーンもあったし、もっともっと攻撃でもいいシーンを作らないといけないと思います。

ーゴールに関しては?

ラッキーとか言いようがないです。

-1点目のアシストシーン、早い判断でクロスをいれましたが。

あの間は狙っていましたし、パトがいるのは見えたので。逆足でしたが、あそこに落とせばなと思って蹴ったらうま くいきました。(うまくラインと駆け引きしながら飛び出した印象でしたが)そうですね。ああいう動きをもっと…ああいう状況だけじゃなくてもっと増やして いきたいと思います。

ーチームは2点リードしながら勝ち切れない試合はなかった中で、ここ2つ続いていま。一番の要因はどう考えますか?

やっぱり3点目、4点目を取りたいですね。2点ってやっぱり一番危ないスコアでもあるし、相手に1点を与えてし まうだけですごく相手も勢いづかれてしまうところもあるので。守備が2失点とか、追いつかれているとかっていうよりは、前の選手が3~4点目を取りに行か ないといけないと思いますし、もっともっとセフティリードに持って行かないと、いつまでたっても相手にモチベーションを与えたままの試合になってしまう。 そのへんは守備では1失点しないとか、相手のモチベーションを根こそぎ潰すような、得点差が必要だと思います。

ー2点リードした状況でも前線の選手は点を獲りに行く意識でいながら、最初に「受2点目をとってけてしまった」という言葉がありました。イコール少し、チームの中で少し考え方にギャップがあったと?

そうですね。2点獲ってから追いつかれているし、この間は逆転されていますけど、そういう試合があるとどうしても出づらくはなるというか。 受けようと思っていなくてもどこかで相手を受けていたりとかしますからね。そのへんはもっと臆病にならずに3~4点目を取りに行くのが自分たちのサッカー だと思うし、そういう姿勢があるからこそ最終的に、セフティリードで終わってたりとか、1-0、2-0でも堅いスコアで終わっていた試合があったと思うの でそのへんはもっと攻めにいってもいいんじゃないかと思います。単純に前の選手が個でもなんでもいいから3点目を取っていれば終わらせられていた試合なの で、僕自身はそのへんを意識していきたいです。

●遠藤保仁

前半は良かったと思います、後半はどうして も自分たちの時間がちょっと少なかったのでそこを少し改善すれば、より点も獲りに行くチャンスも増えるでしょうし、守備に追われる時間も少なくなるでしょ うし、そのへんの動きの質やボール回しというのを意識してしていきたいと思います。

ー相手にボールをもたれて守備的になった要因は?

なかなかボールにいけていないというのが一番でしょうし、相手のボランチにあれだけフリーでもたれればどうして も下がらざるを得なくなる。その辺、もう少しチームとしていければいいかなと思いますし、しっかりと攻撃面で相手エリアでプレーできるようになれば更にい いと思います。

ー2試合連続で追いつかれてしまいましたが。

そうですね。たいしてシュートも打たれていないし、ピンチらしいピンチもない中で決められているので。球際などで負けていたとも思わない し、一瞬の隙をつかれたというところだと思うので。ただ、それもサッカーにはあり得ることですから。全体的に守備の時間さえ短くすればピンチも少なくなる し、あれだけ守備をさせられているとどうしても、どこかに隙が生まれてくるのでその回数を減らしていきたいと思います。

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