【J1採点&寸評】仙台2-3G大阪|浪速の雄が勝負強さを発揮!MOMは中盤のダイナモ

仙台――ポゼッションを高めて同点に追いついたが…。

[J1リーグ17節]仙台2-3G大阪/7月1日/ユアテックスタジアム仙台

【チーム採点・寸評】
仙台 6
序盤は劣勢に立たされたが、徐々にポゼッションを高めて主導権を握り、相手を押し込んだ。そこから同点に追いついたが、セットプレーから失点。勝負弱さを露呈した。

【仙台|採点・寸評】
GK
1 シュミット・ダニエル 5
どの失点も味方DFとの連係で防ぎたかった。打ち合いの試合はGKのファインセーブが勝敗を分けるものだが……。

DF
27 大岩一貴 6
ボール奪取時のキレが冴えわたり、アデミウソンとのマッチアップでも引けをとらず。攻撃にも関与し、蜂須賀をサポート。CKから同点弾を奪い、会場のボルテージが最高潮に達しただけに、DFとして終盤の被弾は悔やまれる。

13 平岡康裕 5.5
強力2トップに的確に対応。ダイレクトでパス交換をする相手FW陣に対して食いつき過ぎずしっかり我慢し、空中戦でも奮闘した。それでも、わずかな隙を突かれて、3失点を喫した。

50 増嶋竜也 5.5
オウンゴールの場面は難なくクリアできたはずで、判断を誤ったか。その後は的確な対応でインターセプトする場面を見せたが、惜しい試合だっただけに悔しさが残る。

MF
23 中野嘉大 6
前半は仕掛けがあまり見られなかった。しかし、チームとしてボールを持つ時間が増えると、ジリジリと高い位置に進出してチャンスを演出。ドリブルだけでなく、上手く味方を使う頭の良さも見せた。

17 富田晋伍 5(90+2分OUT)
アジリティと判断のスピードでマッチアップした相手に差を見せられた。ボールを受ける回数も少なく、存在感は薄い。

18 三田啓貴 6
24分、ゴールとはならなかったが、会場の雰囲気を変える際どいシュートを放った。その後、ボールを持つ時間が増え、主導権を握ったのは偶然ではないだろう。積極的にギャップでボールを受け、攻撃のアクセントなる場面も。

2 永戸勝也 5(14分OUT)
仕掛けやクロス、攻撃で見せ場を作れないまま、負傷によりピッチを後にした。

仙台――緊急出場の蜂須賀が奮闘。

MF
11 石原直樹 6
押し込まれていた時は、守備から攻撃へのつなぎ役になれず。主導権を握った後半は1トップにポジションを変えてチャンスを演出。プレッシャーがある場面でも、相手が最も嫌がるところにボールを捌いた。

30 西村拓真 6
前半は1トップへのサポートが少なく、積極性を欠いた。後半は仕掛ける姿勢を見せたが、一つひとつのプレーに粗さが残る。それでも76分の、反撃の狼煙を上げる1点は評価に値。

FW
20 クリスラン 5.5(HT OUT)
序盤はファビオを相手にしても、競り合いで引けをとらずに前線で身体を張る。頭部を打って一時ピッチを離れてからは、強さが失われ前線で起点になれず。

交代出場
DF
4 蜂須賀孝治 6(14分IN)
永戸の負傷により急遽出場。41分、鋭いミドルシュートを放ち、クロスでもチャンスを演出。ゴール前に切り込み、シュートを放つアグレッシブなプレーも見せる。76分には、クロスで西村のゴールをアシストした。

MF
7 奥埜博亮 5.5(HT IN)
クリスランとの交代で後半からピッチへ。ボールに関与しても、いまひとつ怖さが足りなかったが、的確な判断でボールを散らし、ゴール前に飛び込む姿勢も見せた。

MF
10 梁 勇基 ―(90+2分IN)
アディショナルタイムの失点後に投入されたが、プレー時間が短すぎた。

監督
渡邉 晋 6
序盤は押し込まれたが、ポゼッションを高めて同点に追いつき、強敵を追い詰めた。それぞれが的確なポジション取りを取ることによって、攻撃的なサッカーを展開したことは評価できるが、勝負弱さが出てしまった。

G大阪――苦しい試合で若武者が圧倒的な存在感。

【チーム採点・寸評】
G大阪 6.5
ボールを持てたのは序盤だけで、ほとんどの時間帯で自陣に釘づけにされた。それでも、個々のポテンシャルの高さで、わずかなチャンスをモノにし、難しい試合を勝ち切る強さを見せた。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6
24分、41分にミドルシュートをセーブしたプレーは圧巻。しかし、難しいシュートとはいえ、2失点をしてしまった。

DF
22 オ・ジェソク 6
前半はドリブルが売りの相手に対して、的確に距離を詰め、未然に仕掛けさせないようにした。だが、後半から対峙した相手に翻弄された。

2 三浦弦太 6
最初の競り合いで奪い切る強さはなかったが、その後の対応にミスはない。相手に自由を与えず、判断の良さが光った。

3 ファビオ 6.5
序盤こそ、競り合いで負けることがあったが、修正後の強さは圧巻で起点を作らせなかった。同点に追いつかれ、相手に猛烈な逆転ムードが漂ったアディショナルタイムに、値千金の勝ち越し点を奪った。

4 藤春廣輝 5.5
ポジション取りが低かったのか、攻撃面は鳴りを潜めた。守備でも詰める距離が甘く、1失点目は自身のサイドからやられた。

MF
MAN OF THE MATCH
8 井手口陽介 7
セカンドボールの反応とボール奪取時のスピードはピカイチ。球際の強さや運動量でも際立った働きを見せた。攻撃でもボール捌きや、スルーパスで貢献。70分には、サイドにボールを散らしてから攻め上がり、ゴールをゲット。まさに獅子奮迅の活躍だった。

7 遠藤保仁 6.5(84分OUT)
細かいパスのズレが散見されたが、自由に動いてボールを引き出し、配給役に。捕まえにくい動きをしながら、攻撃にリズムをもたらした。守備でも前からハメる時、押し込まれた局面でも、的確なポジションを取って貢献。

15 今野泰幸 6(55分OUT)
中盤の流動性を維持するために気の利いた動きで支えになった。万全なコンディションとは言えず、後半開始早々にピッチを後に。

10 倉田 秋 6.5
ゲームの組み立てに回ることもあれば、アタッカーの役割もこなす。ドリブルでスピードアップし、攻撃のスイッチを入れた。先制点の場面も中央でボールを受け、すかさずアデミウソンへスルーパスを出して起点になった。

G大阪――2点を演出したアデミウソンを高評価。

FW
20 長沢 駿 5.5(77分OUT)
自陣に戻って守備に尽力したが、攻撃の存在感は薄い。アデミウソンとの関係もいまいち。ボールを呼び込んでも強さが足りず、起点になれなかった。

9 アデミウソン 6.5
裏に抜け出して相手の脅威に。際どいクロスでオウンゴールを誘発し、相手を引き付けて井手口の得点をアシスト。2点を演出した。

交代出場
MF
25 藤本淳吾 6.5(55分IN)
今野との交代でピッチへ。70分にアデミウソンへスルーパスを出し、追加点の起点になった。同点に追いつかれたアディショナルタイムにも、FKからゴールをアシストした。

FW
13 呉屋大翔 ―(77分IN)
押し込まれたこともあり、存在感は薄かった。シュートを1本放ったが、枠を捉えられず。

DF
6 金 正也 ―(84分IN)
押し込まれた時間帯に、耐え凌ぐためピッチへ。しっかりと役割を果たし、チームは勝利。

監督
長谷川健太 6.5
中盤の4人を流動的に動かし、捕まえにくくした構成は機能した。2点目、アンカーの井手口が駆け上がり、ゴールを奪ったシーンが成果と言えるだろう。しかし、勝ったとはいえ、ゲームコントロールに課題が残る。

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