G大阪18歳堂安の3戦連続弾が生まれた舞台裏 長谷川監督も「何であそこに…」と驚き

後半19分に右から中央へ走り込んで堂安がゴール 長谷川監督にとっても予想外

 ガンバ大阪のMF堂安律は30日に日産スタジアムで行われたJ1第9節の敵地横浜F・マリノス戦の後半19分に決勝点を決め、1-0勝利の立役者となった。

この堂安のゴールはG大阪の高速カウンターから生まれた。MF藤本淳吾のパスから左サイドを突破したDF藤春廣輝がグラウンダーのクロスを中央へ供給。これをニアサイドに飛び込んだFW長沢駿が右足ヒールで背後に流し、“右”から中央へ走り込んだ堂安が左足で押し込んだ。

一見すると、堂安が持つゴールへの鋭い嗅覚が発揮された場面に思えるが、G大阪を率いる長谷川健太監督は試合後の記者会見で意外な言葉を残している。

「堂安は何であそこにいたかはよく分からない」

この発言は報道陣の笑いを誘ったが、全くの冗談というわけではないだろう。なぜなら長谷川監督は後半14分に選手交代に伴い、2トップの一角にいた堂安を左サイドハーフへ配置転換していたからだ。先発のFW赤崎秀平とMF泉澤仁がベンチへ下がり、投入されたFWアデミウソンと長澤がそのまま2トップへ入り、前半に引き続き、右サイドハーフは藤本が務めていた。

だからこそ、左サイドから崩した攻撃でゴール前に堂安がいたことが指揮官にとって予想外だったようだ。試合後にミックスゾーンに姿を見せた殊勲の堂安に対しては記者陣からは「なぜ右サイドにいたのか」と当然の疑問がぶつけられたが、その理由についてはさっぱりとこう答えている。

「『セコいなあ』って言われました」

「(ポジションを)変わってたんですよ、多分、(藤本)淳吾さんと。淳吾さんがそのままいたら淳吾さんのゴールだったと思います。『セコいなあ』って言われました(笑)」

3試合連続となるゴールには運も味方していたようだ。堂安自身も「点取るポイントはあそこやったと思うし、難しいゴールだけじゃ得点は量産できないので、ああいうゴールも必要かなと思います」と幸運な形で舞い込んだゴールも重要だと強調した。

コンスタントに出場を重ねることで、直近の公式戦3試合で4得点と結果もついてきている。「毎日がアピールというか、アカンかったら次は外されると思って試合に出ているから、それがこうやってがむしゃらにやれている要因なのかなと思います」としっかりと手応えを感じていた。

将来を期待される逸材がついにJの舞台でも大きな存在感を示し始めている。来月末に開幕するU-20ワールドカップのメンバー発表を5月2日に控えるなかでの一戦で、堂安は申し分ないほどのアピールに成功した。

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