【J1採点&寸評】G大阪×広島|エースの決勝弾、堅守復活……。今季初勝利の広島で最も輝いたのは?
[J1リーグ第6節]G大阪0-1広島/4月7日/吹田S
【チーム採点・寸評】
G大阪 5.5
アデミウソンのカウンターで何度かチャンスを作るも、中央を固める広島の守備を崩せず、今季リーグ戦初黒星。今野離脱の影響もあって、攻撃のアイデアが足りない感は否めない。
【G大阪|採点・寸評】
MAN OF THE MATCH
GK
1 東口順昭 6
ピンチらしいピンチは失点の場面のみ。個人のパフォーマンスは悪くはなかったが、フェリペのバー直撃のシュートに飛んだ分、工藤の逆サイドへの一撃には届かなかった。
DF
2 三浦弦太 5.5
激しい守備でA・ロペスとのマッチアップで完全にイニシアチブを取り、自信を持ってプレー。ただ、工藤のゴールの瞬間はこぼれ球への反応が遅れてしまった。
3 ファビオ 6
丹羽や三浦と上手くマークを受け渡しながら、ロングボールを力強く迎撃。1点ビハインドの終盤には、最前線に上がってパワープレーを繰り出した。
5 丹羽大輝 6
右股関節通の金に代わって今季公式戦初スタメン。執拗なマークでフェリペを封じるだけでなく、ラインコントロールでも“攻め”の姿勢を見せた。激しいレギュラー争いで、ここから巻き返しなるか。
MF
4 藤春廣輝 5.5
序盤は積極的なオーバーラップを見せていたが、試合途中に足を痛めた後は精彩を欠いた印象。連係も少なく、縦への仕掛けに偏った。
7 遠藤保仁 5.5(67分OUT)
ロングフィードやショートパスを織り交ぜながら突破口を探ったが、効果的なチャンスメイクは見られず。連戦を控えていることもあり、67分にピッチをあとにした。
8 井手口陽介 5.5
走行距離とスプリント回数は両チームトップ。献身的なプレスバックと一瞬のチャンスで狩るボール奪取が光った反面、攻撃時の位置取りやダイレクトプレーの拙さが目に付いた。
10 倉田 秋 5.5
見せ場は立ち上がりのカットインからのシュートのみ(GK正面)。71分には相手にバックパスをしてしまうなど、波に乗れなかった。
22 オ・ジェソク 5.5(62分OUT)
因縁の相手である清水とのマッチアップでヒートアップ。球際の攻防で負ける場面も散見され、後半の早い段階で交代を命じられた。
FW
9 アデミウソン 5.5(75分OUT)
自慢のスピードでカウンターに持ち込み、何度かチャンスを作ったが、スリッピーなピッチに足を取られてシュートを打てない場面も。前半のうちにゴールを奪えなかったのが痛かった。
20 長沢 駿 5.5
高さを生かして起点を作るターゲットマンとしてまずまずの出来。ただ、ほとんどペナルティエリア内で勝負できず、“広島キラー”(G大阪移籍後7戦5発)ぶりは影を潜めた。
交代出場
MF
38 堂安 律 5.5(62分IN)
オ・ジェソクに代わって右WBで出場。対面の清水を警戒して位置取りが下がったうえ、ボールを持っても1対2の状況を作られて攻めあぐねた。
FW
39 泉澤 仁 6(67分IN)
81分、左サイドでふたりを交わしてカットインからミドルシュート。GKの好セーブに遭いゴールはならなかったが、前節から途中出場で存在感を示している。
FW
53 赤﨑秀平 5.5(75分IN)
2トップの一角に入り、移籍後最長となる15分間プレー。ただ、攻撃に上手く絡めず、ボールを受けに中盤に下がる悪循環に陥った。
監督
長谷川健太 5.5
「1点が遠かった」と悔んだように、アデミウソンのカウンター頼みになってしまった部分は反省点。それでも、根気強く使ってきた泉澤らがジョーカーとして目途が立ち始めているのは好材料か。
【チーム採点・寸評】
広島 6
「まずは失点ゼロ」のベースを取り戻し、待望の初勝利で上昇ムードに。もっとも、ビルドアップを含めたゲームマネジメントや連係プレーの向上など課題は山積みのため、及第点止まりとした。
【広島|採点・寸評】
MAN OF THE MATCH
GK
1 林 卓人 7
ピッチがスリッピーでも冷静さを保ち、鋭いセービングでG大阪の決定機を3回ストップ。この試合の「守備のMVP」と言うに相応しい活躍だった。
DF
4 水本裕貴 6.5
ペナルティエリア内での守備はまさに職人。シュートコースに飛び込んでブロックするなど、身体を張ったディフェンスは鬼気迫るものがあった。
5 千葉和彦 6
抜群の読みで縦パスを封じるだけでなく、球際にも躊躇なくダイビング。攻めては、プレスをいなしながら持ち上がってくさびを狙う“らしさ”も戻ってきた。
33 塩谷 司 5
球際で奪いに行くアグレッシブさは買いも、パスがあまりにアバウトすぎ。引っかけられて何度も攻め込まれ、試合を難しくしてしまった。
MF
2 野上結貴 6
絶え間なく上下動し、中盤を幅広くカバー。息が合わなかったA・ロペスとの連係は改善の余地ありも、慣れないボランチで与えられたタスクをこなした。
3 高橋壮也 5.5
藤春との1対1で火花。オフ・ザ・ボールで緩急を入れて裏のスペースをターゲットにするも、縦をえぐれず、中央へと誘導される場面が多かった。
10 フェリペ・シウバ 6(75分OUT)
コンビネーションに固執するのではなく、自ら攻める姿勢がバー直撃のシュート、そして工藤のゴールにつながった。今後の覚醒に期待だ。
16 清水航平 5.5
G大阪サポーターの大きなブーイングのなか、オ・ジェソクの攻防は優位に進めた。もっとも、後半はフリーながらボールが回って来ず、持ち味を発揮したとは言い難い。
30 柴﨑晃誠 6(86分OUT)
久々にボランチで先発出場。派手さこそないが、中盤の底でボールの出し入れを続けながら攻撃のチャンスを窺い、得点シーンの起点になった。
44 アンデルソン・ロペス 5
三浦の激しい寄せにパワー負けし、ボールをほとんど収められず。推進力やパワフルなシュートなど個の力があるのは間違いないが、精神的なムラを減らし、より効果的なプレーをチョイスしたい。
FW
50 工藤壮人 6.5
G大阪の屈強な守備陣に手を焼きながら、こぼれ球にいち早く反応して決勝弾をゲット。間違いなく勝利の立役者だが、フリーで外した71分の決定機は仕留めておきたかった。
交代出場
FW
31 宮吉拓実 ―(75分IN/86分OUT)
登場からおよそ10分が経過した段階で左ふくらはぎを痛め、自力で歩行できない状態に。精密検査を受ける予定で、場合によっては長期離脱の可能性も……。
MF
28 丸谷拓也 ―(86分IN)
3節の鳥栖戦以来の出場。終盤でしっかりG大阪の反撃を撥ね返し、無失点でゲームを終わらせた。クローザーとしては十分な働きだろう。
MF
7 茶島雄介 ―(86分IN)
出場直後にカウンターからシュートに持ち込むもGK正面。コンディションは徐々に上がっており、攻撃の活性化に一役買いたいところだ。
監督
森保 一 6
粘り強い守備とハードワークを選手に徹底させた手腕は評価に値。もっとも、あくまで1勝を手にしただけで、真価を問われるのはこれからだ。