【ガンバ大阪】目指すのは一戦必勝。連戦で迎える福岡戦も総力戦で勝ちに行く
勝ちきれない苦しい日々にピリオドを打った名古屋戦。8試合ぶりの勝利を手にした一戦はパトリックが先制ゴールを叩き出し、途中出場の鈴木が、スーパーゴールで移籍後初ゴールをゲット。守備陣もクリーンシートを達成し、文字通り攻守の歯車が噛み合ったことで手にした1勝だった。
松田監督にとっては就任2試合目で手にした初勝利だったが「勝ちが一番いい薬とよく言うが、雰囲気が一気に変わったことで前向きにスタートできている」と福岡戦に向けてのチームの思いを口にした。
ただ、16位に浮上したものの依然、気が抜けない戦いが続くことは指揮官も自覚済みである。
「福岡とは直接対決みたいな形になるが、そういうことよりも我々には後が無い。これを落とせば次はないというぐらいの気持ちで挑みたい」(松田監督)。
福岡は現在12位だがガンバとの勝点差はわずかに3。他チームの結果もあるが、勝利のスコア次第では順位が入れ替わる可能性がある重要な一戦である。
松田監督の就任後採用する4-4-2のフォーメーションは中盤と最終ラインが連動してコンパクトさを保つ一方で、決して専守防衛の戦い方ではないことが2試合連続の2得点に表れている。
「単純に前にボールを入れる回数が増えているし、低い位置で奪った時にも追い越す動きが出てきている」と話すのは松田体制で欠かせない存在になっている齊藤だ。ボールを奪った後、パトリックやレアンドロ ペレイラが相手の脅威になっているが、とりわけキーマンになっているのが右サイドで圧巻のハードワークを見せているファン アラーノ。
そして、松田体制で初の連勝を手にする上で鍵を握るのは両サイドハーフの奮闘ぶりになる。
福岡はガンバと同様のフォーメーションを採用するが「相手も同じ4-4-2だし、福岡に対して粘り強く勝つサッカーをするのが大事」と齊藤は言う。
ミラーゲームになることは濃厚だが、福岡の両サイドハーフはカットインからのクロスも持ち味にしている。
守備に明確な哲学を持つ松田監督は「クロス対応という言葉があるが、中央よりも外の対応の方が大事でクロスを上げさせなかったら中央での対応は必要なくなる」。かつてガンバでプレーした田中やクルークスらを封じる上でも「ボランチが助けて2対1のクロスを上げさせない守備をすることが大事」とは齊藤。ダワンが出場停止だが、チーム全体の組織的な守りで不用意な失点は防ぎたい。
一方、前節鳥栖と引き分け連敗を3でストップした福岡もホームでモチベーション高くガンバを迎え撃ってくるはずだ。守備の柱である宮が出場停止だが、福岡は7得点でチーム得点王の山岸や3得点のクルークス、アシストを3記録しているフアンマ デルガドら前線にパワフルなアタッカーを揃えている。
松田監督が求めるのは「皆でハードワークをシェアするサッカー」である。連戦だがチームの総力で勝点3を取りに行く。