G大阪長沢が御前2発!ハリル日本入りへ猛アピール

<明治安田生命J1:柏1-3G大阪>◇第2節◇5日◇柏

初の日本代表入りを目指すガンバ大阪FW長沢駿(28)が御前弾2発を決めた。日本代表ハリルホジッチ監督が視察に訪れた敵地の柏レイソル戦。前半7分にヘディングで先制点を挙げ、後半16分には19歳DF初瀬の右クロスを左足で決めて勝ち越した。今季は公式戦5戦4発と絶好調。新エースの活躍で、11年以来勝利がなかった鬼門の柏で3-1と勝利し、J1今季初白星を挙げた。

気迫にあふれた長沢の2得点だった。前半7分、DF藤春の左クロスを192センチの長身を生かして、頭でたたきつけた。同点とされた後半16分には初瀬の右クロスを左足で押し込んだ。貴重な勝ち越し点。抱きついてきた初瀬を受け止め、喜びを爆発させた。

「1点目はGKが両手を広げていたので左脇下を狙った。2点目は右足で合わせたかったが、タイミングがずれたので左足なら流し込めるかなと思った」

新エースが初の日本代表入りへ猛アピールだ。今季は既にACLプレーオフを含めて公式戦5戦4発。ハリルホジッチ監督は「パワーもあるし、しっかりとクロスに顔を出す。もう少し技術の部分を磨かないといけないが、センタリングのところでパワーを出してくれるので面白い選手」と評価した。今月下旬にはW杯最終予選がある。昨季21試合9得点で代表監督から注目された男が、日本代表の点取り屋に再び名乗りを上げた。

約束もあった。シーズン前のオフに地元静岡へ帰り、昨年11月に他界した祖父の墓前で誓った。「今年はケガをしないし、去年以上の結果を出すから」。幼い頃から点を取れば喜んでくれた祖父へ、日本代表への思いも込めた。「代表に入っておじいちゃんにいい報告がしたい」。胸に秘めた熱い思いが、この日の2発につながった。

1-4で大敗したACL済州戦から中3日。厳しい状況の中、勝利へ導いた長沢に長谷川監督は「責任感がある。今年はもう1つ上のレベルを目指してやってくれている」とうなずいた。まずはG大阪のエースへ。そして代表の夢へ、長沢は1歩ずつ着実に進んでいく。

◆日本代表のFW争い 最終予選でハリルホジッチ監督は毎回3トップに計7人のFWを招集している。直近の昨年11月のサウジアラビア戦では左に原口と斎藤、中央に大迫と岡崎と浅野、右に久保と本田を呼んだ。ここにけがの癒えた武藤と好調の小林、常連の宇佐美、所属クラブで出番のない本田の扱いなどを考慮して選考し、大事な3月の2試合に向かうとみられる。新たに割って入るにはかなりのアピールが必要。

リンク元

Share Button