【J1採点&寸評】山形×G大阪|宇佐美が13分間で自身初のJ1初ハットトリック! 山形を粉砕し、得点ランキング単独トップに SOCCER DIGEST Web 6月28日(日)8時0分配信

1トップに入ったディエゴは、チャンスメイク&1ゴールで役割を果たすも…。

【試合内容】
雨中のゲームで、どちらも序盤はロングボール中心に攻めた。G大阪は立ち上がりから山形の猛攻を受ける形となったが、苦しい時間帯を無失点で切り抜けると、30分頃からチャンスを作り出す。

序盤は大人しかった宇佐美が徐々にドリブル突破などを見せ始めた矢先の50分、倉田のパスを受けて宇佐美が電光石火の先制ゴールを奪う。これで火が付い たG大阪のエースは、山形の守備陣を翻弄して13分間でハットトリックを達成。山形はディエゴのゴールで一矢報いるのが精一杯の抵抗だった。

【チーム採点・寸評】
山形 5.5
前節の広島戦に続いて大量失点&2試合連続での被ハットトリック。先に点を取れずに失点すると、立て続けにやられる悪癖を露呈した。チームとしてのタスクは部分的にこなせているが、なかなか先制点が取れないのは大きな課題だ。

G大阪 6.5
ゴールが出詰まっていた宇佐美に、自身初となるJ1リーグでのハットトリックが生まれて快勝、第2ステージに向けてようやく一息といったところ。パトリックもゴールを決めていれば、より安全な試合運びができただろう。

【山形|採点・寸評】
GK
1 山岸範宏 5.5
前半は落ち着いており、13分、28分とピンチを凌いだ。宇佐美にハットトリックを許したが、3失点目は反応していただけに悔やまれる。

DF
6 山田拓巳 5.5
序盤は少し先読みしすぎてスペースを空ける場面も。後半に入り、徐々に戻りが遅くなって途中交代。

17 當間建文 5.5
前半は粘り強い守備を披露していただけに、宇佐美に股抜きでやられた2失点目の対応は反省材料。

4 西河翔吾 5
パトリックのスピードとパワーに苦戦し、何度も裏を取られた。セットプレーで挽回のチャンスがあったが、そこで決め切れず。

13 石川竜也 6
守備のカバーリングはソツがなかった。一方の攻撃でも、後半からサイドのスペースに良質のパスを供給した。

MF
15 宮阪政樹 5.5
前半は縦に抜け出るプレーも多かったが、後半に入るとあまり上がらず、ミドルシュートを狙う形に。守備も遅れがちだった。

5 アルセウ 6
1失点目につながる突破を倉田に許したが、高さと強さでは決して負けていなかった。ロングボールを多用した前半は躍動していたのだが。

22 キム・ボムヨン 5
切り返してクロスを選択するアイデアも見せたが、精度は課題。パスやクロスが守備網に引っ掛かって、相手のカウンターにつながる場面も多かった。

9 中島裕希 6
ボールを引き出して周りを上手く使い、ゴール前にも顔を出していた。21分のビッグチャンスを決めたかった。

24 ロメロ・フランク 5.5
バイタルエリアでボールを引き出すも、そこから先は効果的なプレーがなかった。シュートも0本に終わり、結局、一番最初に交代した。

FW
11 ディエゴ 6.5
後ろに下がってボールを受ける場面が多く、やはり2列目で使いたいところ。ボールを収めてからのチャンスメイクに加えて1ゴールと、1トップとしての仕事はこなした。

交代出場
FW
29 川西翔太 5.5
狭いエリアでのプレーに苦しんだ。守備ブロックの外から切れ込んでシュートを放つも、枠外に外れている。

FW
30 山崎雅人 5.5
ボールを受ける動きや抜け出す動きは見られたが、周りとの連係がいまひとつ。ロスタイムの決定機も東口に防がれた。

DF
27 高木利弥 5.5
仕掛ける姿勢は感じられたが、相手を抜き切るまでには至らず。クロスも中途半端に終わった。

監督
石崎信弘 5.5
パトリックと宇佐美に格の違いを見せられたものの、チームとして戦う姿勢は光った。攻撃の精度だけでなく、押し込んだ時のパターンをもう少し増やしたい。

先制ゴールを皮切りに宇佐美が爆発。1対1でも独壇場に。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 6.5
序盤は距離感が怪しかったものの、3点をリードしてからは、64分、83分、ロスタイムと枠内シュートを防いで勝利に貢献。

DF
14 米倉恒貴 6
攻撃で上がる場面は多くなかったが、キム・ボムヨンへの対応はほぼ完璧で、やられる場面もなかった。

5 丹羽大輝 6.5
セットプレーやクロスの対応が安定。混雑しがちだった中央でそつなく対応していた。

8 岩下敬輔 6
前へのプレッシャーも厳しく、中途半端なフェイントにも揺さぶられず。失点時のディエゴへの対応だけ甘くなった。

4 藤春廣輝 6
攻撃参加を意識していたが、相手を抜き去ってからのチャンスメイクはわずか。ただ、守備の対応は穴が少なかった。

MF
15 今野泰幸 6
アルセウの高さには苦しんだが、中盤のフィルターとして十分に機能。引いた時間帯の対応が利いていた。

7 遠藤保仁 6
プレースキックでは珍しいミスキックもあったが、前線の動きを見逃さず、宇佐美やパトリックに何度もパスを通した。

13 阿部浩之 6
右サイドで攻撃の起点となった。2点目の場面でも、いくつかの選択肢を作ったうえで、パトリックと宇佐美のコンビネーションを引き出した。

11 倉田 秋 6.5
少し中央に絞ってプレー。パスを出すフェイクからドリブルで持ち出し、アルセウのマークを剥がして1点目をアシスト、3点目につながるシュートは決めたかった。

FW
39 宇佐美貴史 7.5
山形の守備がコンパクトだった前半は苦しんだが、後半早々に先制点を決めて爆発。その後の1対1は独壇場で、周囲も上手く使いながらJ1で自身初のハット トリックを達成した(※J2では、13年10月27日の38節・徳島戦でハットトリック。また、この日の3点目が、G大阪の通算1300得点のメモリアル 弾というオマケ付き)

29 パトリック 6
ターゲット役として前線でボールを収め、西河とのマッチアップを制してチャンスを創出した。

交代出場
MF
19 大森晃太郎 6
攻撃で目立つ場面は少なかったが、右サイドの守備の役割はこなした。

MF
17 明神智和 -
バイタルエリアを締める仕事を全う。今野との連係で相手に自由を与えなかった。

DF
6 金 正也 -
試合を締めるクローザーとして出場。最終ラインに入って、ボールを撥ね返した。

監督
長谷川健太 6.5
前節・柏戦の敗戦から立ち直って快勝。終盤は押し込まれたものの、守備のカードを1枚ずつ切って、盤石の采配で締めた。

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