志願してG大阪の10番を背負ったMF倉田秋 先代・二川に「たどり着きたい」

今季よりガンバ大阪の背番号「10」を背負うMF倉田秋が、今季初の公式戦から攻撃の要としてプライドをみせつけた。ジョホール・ダルル・タクジム(マレーシア)を3-0で下してアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)本大会出場を決めた7日のACLプレーオフで、MVPであるプレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)に選ばれた。(上阪正人)

チームが主に「4-3-1-2」のシステムで戦った7日のACLプレーオフではトップ下の位置に入り、ドリブルでインサイドへの突入を何度も図り、相手守備陣に揺さぶりをかけ続けた。

しかし、試合後の自己採点は辛かった。「アシストもゴールもしていないから良くなかった。10番を付けるからにはチームを勝たせないといけない。きょうは満足していない」。自分自身への厳しい評価は、今季に臨む強い覚悟の表れだ。

中学からクラブの下部組織で力をつけ、主にサイドハーフでプレーしてきた28歳は「チームの顔になって、先頭に立ってやっていきたいという気持ちが出てきた」と自らクラブに志願し、今季から背番号「10」を付けてチームを引っ張る。

クラブの功労者・二川の番号を継承

G大阪の背番号「10」は、1993年のJリーグ開幕から長らく外国人選手の番号として定着していたが、2003年からはMF二川孝広(J2東京V)が昨年6月までつけた。二川はG大阪の下部組織出身のスター選手で、決定的な得点機を演出する絶妙のスルーパスを武器に長らくチームを支えた。

倉田は「天才のフタさん(二川)と全く一緒のプレーはできないけど、たどり着けるように精いっぱいやっていく」と意気込む。

昨季は全34試合に出場したが、2得点、3アシストに終わった。「去年はいいところまでいって点を取れなかった。ゴールとアシストにこだわり、いっぱい走って決定的な仕事をする10番になりたい」と今季に臨む覚悟を口にした。

今季も37歳のベテラン遠藤を主将にチームはスタートを切ったが、初戦から倉田の他、同じ28歳のFW長沢やDF藤春がゴールやアシストで存在感を示した。

「おれらの年代が中心になってやっていきたい」と意気込む倉田。文字通りのチームリーダーにのし上がれるか。

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