【J1採点&寸評】柏×G大阪|ACL生き残り組の対戦はホームの柏に軍配! SOCCER DIGEST Web 6月23日(火)23時39分配信

エドゥアルドの値千金の一撃で今季リーグ戦ホーム初勝利。

【試合内容】
試合序盤はG大阪が柏のお株を奪うパスワークで仕掛けるが、柏も徐々にポゼッションを高めて迎えた12分、秋野のFKをエドゥアルドが押し込んで先制す る。その後は球際で激しく、攻守が目まぐるしく入れ替わる展開に。G大阪は、宇佐美→パトリックのホットラインが2度ゴールを脅かすもゴールは割れず、柏 1点リードで前半を折り返す。

後半は両者堅い守備をベースとしながら、ショートカウンターの応酬となる。ホームの柏は61分、米倉のクロスからパトリックにヘディングシュートを許す も菅野が好セーブ。81分は倉田のシュートがポストを直撃する幸運にも恵まれ、5バックでなんとか無失点に抑え切った。柏は、今季リーグ戦ホームゲーム8 試合目にして待望の初勝利を手にした。

【チーム採点】
柏 6.5
90分間意思統一が成された組織的なサッカーを展開。決定機は得点シーンの1度きりだったが、リーグ戦ホーム未勝利についにピリオドを打ち、日立台に待望の勝利のチャントが鳴り響いた。

G大阪 5
宇佐美をサイドに落として中盤に厚みを出す戦術を採用。クロスを使いながらパトリックのフィジカルを強調するも、柏の堅守を破れず、「勝点3に値する試合ではなかった」(宇佐美)。

【柏|採点・寸評】
GK
21 菅野孝憲 6
61分、パトリックのシュートを横っ飛びでセーブ。計11本のシュートを浴びるなか、途中出場の中山に声をかけるなど、後方からチームを支えた。

DF
27 キム・チャンス 6
後半、工藤との連係で右サイドから攻撃を展開。宇佐美にドリブルで抜かれるシーンこそあったが、簡単にクロスは上げさせなかった。

4 鈴木大輔 6.5
地上戦・空中戦ともほぼパーフェクト。後半、パトリックとの接触で頭部を負傷するも、テーピングを巻いて最後までピッチに立ち続けた。

13 エドゥアルド 7
殊勲の先制ヘッドに加え、パトリックを封じた守備も見事。縦パスに対し思い切り良く前に出て、相手の攻撃をことごとく撥ね返した。

2 藤田優人 6
今季初めて左SBで出場。気迫・左足のキック精度も冴え、主戦場の右と遜色のない働きを見せた。米倉との1対1も見応えがあった。

MF
17 秋野央樹 6
茨田に代わりアンカーの大役。厳しくプレスに来る相手でなかったこともあり、比較的自由にプレーできた。価値あるアシストも評価に値する。

7 大谷秀和 6
リスクマネジメントと全体のバランス調整はさすが。後半やや運動量が落ちたものの、試合終了までキャプテンとして冷静さを保った。

28 栗澤僚一 6.5
12節以来約1か月ぶりの出場。アンカーの秋野をサポートしながら、自らも攻撃参加してシュートを放つなど中盤に安定感をもたらした。

FW
9 工藤壮人 5.5
ポストプレーでボールを引き出し、相手のファウルを誘う。守備のタスクもしっかりこなしたが、良く言えば献身的、悪く言えばFWとして迫力に欠けた。

30 クリスティアーノ 6
自慢のスピードと推進力でカウンターを匂わす前線の脅威に。守備では裏を取られる場面が2度ほどあったが、最終ラインの堅守に救われた。

11 レアンドロ 6
「筋肉系のトラブル」(吉田監督)から2試合ぶりに復帰。中盤のギャップにスライドしてボールを受け、攻撃のリズムを作り続けた。

交代出場
MF
29 中山雄太 6
藤田の負傷でリーグ戦デビュー。練習試合で予行演習済の左SBにスムーズに入り、相手の攻撃に食らい付いた。足もとの技術も◎。

DF
3 近藤直也 -
約9か月ぶりのリーグ戦出場にサポーターが沸き、「鳥肌が立った」。プレーでも5バックの中央に入り、身体を張った守備を見せた。

MF
26 太田徹郎 -
ボールタッチの回数は1回のみ。不用意なボールロストでヒヤリとする場面もあったが、事なきを得て、なんとか無失点にこぎつけた。

監督
吉田達磨 6.5
武富、輪湖、大津と主力を欠くなか、チームのスタイルを頑なに貫き、中断期に取り組んでいた守備の修正がようやく実を結んだ。

2列目のテコ入れも実らず、3試合連続未勝利。

【G大阪|採点・寸評】
GK
1 東口順昭 5
失点の場面、正面気味に来たボールに虚を突かれてかき出し切れず。試合後は「あのコースは決められてはいけない」と反省しきりだった。

DF
4 藤春廣輝 5.5
セットプレーでエドゥアルドのマークを外してしまい失点。攻撃ではまずまずの迫力を見せたものの、守備のマイナス面が目に付いた

5 丹羽大輝 6
レアンドロに簡単に前を向かせず、クリスティアーノとの1対1もきっちり抑える。鋭い読みで回り込み、カウンターも事前に防いだ。

8 岩下敬輔 5.5
ピンチ自体が少なく、本職では見せ場がほとんどなし。80分、CKに合わせたヘッドは大きく枠を外れ、チームの救世主にはなれず。

14 米倉恒貴 6
球際では激しさを打ち出し、相手の勢いを止める。攻撃では序盤からオーバーラップで相手の弱点であるクロスを意識したプレーを見せた。

MF
7 遠藤保仁 5.5
失点後はポジションを上げ、中央・サイドと動き回って配球。宇佐美へのパスからパトリックへのクロスという形はあったが、それ以外に効果的な一手はなし。

11 倉田 秋 5.5
普段のサイドではなく、中央にポジショニング。81分、宇佐美のクロスに合わせたシュートは惜しくもポストに弾かれてしまった。

15 今野泰幸 5.5
大谷にマンマーク気味でプレー。ただ、ボールに絡む回数自体が少ないうえ、いざカウンターを狙ってもパスの精度が低く、存在感は薄かった。

19 大森晃太郎 5
運動量が少なく、寄せも甘め。後半にはボールロストが一気に増え、“らしさ”をまったく発揮できないまま、55分にピッチを去った。

FW
29 パトリック 5
相手の厳しいマークの前に、快音どころか思うようにボールを収められず。フィジカル勝負も手だが、もう少し工夫が欲しかったところだ。

39 宇佐美貴史 5.5
サイドからクロスでチャンスメイク。終盤自ら仕掛けてドリブル突破を仕掛けてきたほうが怖さがあり、FW起用だったら……と感じさせた。

交代出場
MF
13 阿部浩之 5.5
出場直後にミドルシュートでチームを鼓舞。幅広くピッチを奔走し、積極的にボールを受けて右サイドを活性化したが、徐々に失速した。

FW
9 リンス -
79分、後方からのフィードに合わせて裏に抜けてヘッドを放つも枠外へ。相手が5バックを敷いていたこともあり、思うようにボールを受けられなかった。

FW
24 赤嶺真吾 -
試合終盤にCFに入り、裏にパスを要求するもボールが来ず。パワープレーに持ち込むことさえできず、起用に応えられなかった。

監督
長谷川健太 5
2列目を「マイナーチェンジしたい」と言っていた通り、宇佐美を1列下げる布陣を採用。だが、肝心のフィニッシュの精度が上がらず、3試合勝利なし。

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