84選手対象「J1シュート決定率ランク」 最下位は浦和DF、トップ2はG大阪の2人…100%が5人!

最下位は浦和の森脇、235選手の中でもワーストの3%

 J1リーグで最も高いシュート決定率を誇るのは誰なのか。Jリーグの公式データを基に「J1シュート決定率ランク」を算出。今回は1得点以上を決めた235選手の中から、「平均シュート数23.2本以上を放った選手」を対象とした。

最下位は浦和の森脇で3%。これは235選手の中でもワーストの数字だった。広島の柏とミキッチはともに24本を放ったが、それぞれ1得点にとどまり81位で並んだ。Jリーグ王者に輝いた鹿島の遠藤は3ゴールも、その決定率は6%と低く77位。66位のウェリントン(福岡)とアダイウトン(磐田)は、前者が5得点、後者が6得点と一定の結果を残した。しかし、シュート数から考えるとやや物足りなさが残るか。

■84位~66位

84位:決定率=3%
森脇良太(DF/浦和レッズ)
1得点/シュート29本(出場:33試合)

81位:決定率=4%
柏 好文(MF/サンフレッチェ広島)
1得点/シュート24本(出場:34試合)

81位:決定率=4%
ミキッチ(MF/サンフレッチェ広島)
1得点/シュート24本(出場:27試合)

81位:決定率=4%
田口泰士(MF/名古屋グランパス)
2得点/シュート45本(出場:27試合)

80位:決定率=5%
倉田 秋(MF/ガンバ大阪)
2得点/シュート37本(出場:34試合)

77位:決定率=6%
パトリック(FW/ガンバ大阪)
2得点/シュート34本(出場:20試合)

77位:決定率=6%
山崎亮平(FW/アルビレックス新潟)
2得点/シュート33本(出場:28試合)

77位:決定率=6%
遠藤 康(MF/鹿島アントラーズ)
3得点/シュート47本(出場:25試合)

73位:決定率=7%
青山敏弘(MF/サンフレッチェ広島)
2得点/シュート29本(出場:28試合)

73位:決定率=7%
高木俊幸(FW/浦和レッズ)
2得点/シュート29本(出場:14試合)

73位:決定率=7%
赤崎秀平(FW/鹿島アントラーズ)
2得点/シュート29本(出場:24試合)

73位:決定率=7%
太田吉彰(MF/ジュビロ磐田)
3得点/シュート43本(出場:34試合)

66位:決定率=8%
阿部浩之(MF/ガンバ大阪)
3得点/シュート40本(出場:24試合)

66位:決定率=8%
下田北斗(MF/湘南ベルマーレ)
2得点/シュート26本(出場:23試合)

66位:決定率=8%
三竿雄斗(DF/湘南ベルマーレ)
2得点/シュート26本(出場:32試合)

66位:決定率=8%
東 慶悟(MF/FC東京)
2得点/シュート26本(出場:28試合)

66位:決定率=8%
菊池大介(MF/湘南ベルマーレ)
3得点/シュート38本(出場:32試合)

66位:決定率=8%
ウェリントン(FW/アビスパ福岡)
5得点/シュート62本(出場:29試合)

66位:決定率=8%
アダイウトン(MF/ジュビロ磐田)
6得点/シュート71本(出場:34試合)

森重はDF登録で二番目の決定力

 リオデジャネイロ五輪で注目を集めた中島(FC東京)は62位タイの9%。1試合平均シュート数はリーグトップクラスの多さだが、3ゴールと数字はやや伸び悩んだ。

一方、49位タイのハモン・ロペス(仙台)はシーズンを通じて93本ものシュートを打ち込み10得点。二桁に乗せている点は評価できるポイントだが、シュート精度を欠く場面も多かった。

また、チャンピオンシップ決勝第2戦で2得点と勝負強さを見せつけた金崎(鹿島)は12%で45位タイ。R・ロペスと同様、86本とシュート数は平均を大きく上回り、積極性が光った一方、その精度は改善の余地がありそうだ。

日本代表の森重はDFながら33本のシュートを放って4得点。主にセットプレーなどでゴールを狙い脅威を与えたが、12%はDF登録として二番目の決定力だった。

■62位~45位

62位:決定率=9%
中島翔哉(MF/FC東京)
3得点/シュート34本(出場:12試合)

62位:決定率=9%
泉澤 仁(MF/大宮アルディージャ)
3得点/シュート34本(出場:30試合)

62位:決定率=9%
槙野智章(DF/浦和レッズ)
3得点/シュート33本(出場:29試合)

62位:決定率=9%
高山 薫(FW/湘南ベルマーレ)
4得点/シュート44本(出場:33試合)

59位:決定率=10%
茶島雄介(MF/サンフレッチェ広島)
3得点/シュート31本(出場:22試合)

59位:決定率=10%
カイケ(FW/横浜F・マリノス)
4得点/シュート41本(出場:23試合)

59位:決定率=10%
ニウトン(MF/ヴィッセル神戸)
3得点/シュート30本(出場:13試合)

49位:決定率=11%
武富孝介(MF/柏レイソル)
3得点/シュート28本(出場:26試合)

49位:決定率=11%
ハモン・ロペス(MF/ベガルタ仙台)
10得点/シュート93本(出場:32試合)

49位:決定率=11%
小林祐希(MF/ジュビロ磐田)
5得点/シュート46本(出場:24試合)

49位:決定率=11%
横谷 繁(MF/大宮アルディージャ)
3得点/シュート27本(出場:31試合)

49位:決定率=11%
金森健志(FW/アビスパ福岡)
4得点/シュート36本(出場:33試合)

49位:決定率=11%
ドゥドゥ(FW/ヴァンフォーレ甲府)
4得点/シュート36本(出場:11試合)

49位:決定率=11%
三田啓貴(MF/ベガルタ仙台)
4得点/シュート36本(出場:31試合)

49位:決定率=11%
エウシーニョ(DF/川崎フロンターレ)
5得点/シュート44本(出場:33試合)

49位:決定率=11%
カイオ(MF/鹿島アントラーズ)
5得点/シュート44本(出場:16試合)

49位:決定率=11%
橋本拳人(MF/FC東京)
4得点/シュート35本(出場:28試合)

45位:決定率=12%
キム・ミヌ(MF/サガン鳥栖)
5得点/シュート43本(出場:30試合)

45位:決定率=12%
金崎夢生(FW/鹿島アントラーズ)
10得点/シュート86本(出場:30試合)

45位:決定率=12%
田中達也(FW/アルビレックス新潟)
3得点/シュート25本(出場:20試合)

45位:決定率=12%
森重真人(DF/FC東京)
4得点/シュート33本(出場:32試合)

大久保は多くのシュートを放ち、外した感も

 36位には、浦和の切り札であるズラタン、今夏にドイツへ渡った宇佐美(G大阪)など、ここ一番でゴールを決める選手やリーグ屈指のシューターの名前も並ぶ。同順位に得点ランク3位のクリスティアーノもランクイン。リーグトップ124本のシュートを放ったブラジル人アタッカーは猛威を振るったが、決定率が高まっていれば得点王にも手が届いていただろう。

川崎の得点源として存在感を発揮した大久保は、31位タイの15%。リーグ2位タイのシュート99本を放ち、得点ランク4位タイの15得点。多くのシュートを放った一方、その分だけ外した感も否めない。

年間勝ち点1位の浦和からは、16%で武藤が27位タイにランクイン。全試合に出場し、機を見てゴール前に飛び込んでゴールを陥れた。また中盤のコンダクターとして機能した柏木は17%で23位タイ。シュート数は30本と多くなかったが、それでも5得点を決めており、キック精度の高さを裏付ける形となった。

■36位~23位

36位:決定率=13%
ズラタン(FW/浦和レッズ)
4得点/シュート32本(出場:26試合)

36位:決定率=13%
塩谷 司(DF/サンフレッチェ広島)
5得点/シュート40本(出場:30試合)

36位:決定率=13%
宇佐美貴史(FW/ガンバ大阪)
5得点/シュート40本(出場:17試合)

36位:決定率=13%
齋藤 学(MF/横浜F・マリノス)
10得点/シュート80本(出場:33試合)

36位:決定率=13%
奥埜博亮(MF/ベガルタ仙台)
4得点/シュート31本(出場:34試合)

36位:決定率=13%
クリスティアーノ(FW/柏レイソル)
16得点/シュート124本(出場:34試合)

36位:決定率=13%
柴崎晃誠(MF/サンフレッチェ広島)
8得点/シュート61本(出場:34試合)

36位:決定率=13%
永井謙佑(FW/名古屋グランパス)
7得点/シュート53本(出場:31試合)

36位:決定率=13%
三好康児(MF/川崎フロンターレ)
4得点/シュート30本(出場:15試合)

34位:決定率=14%
伊藤 翔(FW/横浜F・マリノス)
5得点/シュート37本(出場:32試合)

34位:決定率=14%
マルティノス(FW/横浜F・マリノス)
4得点/シュート28本(出場:24試合)

31位:決定率=15%
ドラガン・ムルジャ(FW/大宮アルディージャ)
6得点/シュート41本(出場:27試合)

31位:決定率=15%
大久保嘉人(FW/川崎フロンターレ)
15得点/シュート99本(出場:33試合)

31位:決定率=15%
土居聖真(MF/鹿島アントラーズ)
8得点/シュート52本(出場:30試合)

27位:決定率=16%
江坂 任(MF/大宮アルディージャ)
8得点/シュート51本(出場:31試合)

27位:決定率=16%
ムリキ(FW/FC東京)
4得点/シュート25本(出場:19試合)

27位:決定率=16%
レオ・シルバ(MF/アルビレックス新潟)
5得点/シュート31本(出場:32試合)

27位:決定率=16%
武藤雄樹(FW/浦和レッズ)
12得点/シュート73本(出場:34試合)

23位:決定率=17%
浅野拓磨(FW/サンフレッチェ広島)
4得点/シュート24本(出場:14試合)

23位:決定率=17%
田中順也(FW/柏レイソル)
4得点/シュート24本(出場:21試合)

23位:決定率=17%
柏木陽介(MF/浦和レッズ)
5得点/シュート30本(出場:33試合)

23位:決定率=17%
前田遼一(FW/FC東京)
6得点/シュート36本(出場:29試合)

唯一30%を超えたのは…

 15位タイ以上は、いずれもリーグ屈指の決定力を誇るプレーヤーと言っても過言ではないだろう。18%で並んだ8人のなかで最もシュートを放っていたのが日本代表の小林(川崎)。85本で15得点と一定の精度を誇り、得点ランク4位タイに食い込んだ。

MF最高位は大宮の家長で、3位タイの26%。シュート43本で11ゴールと高い決定力を誇り、大宮躍進の原動力となっていた。また、家長と同じく3位で並んだのが鹿島の若手ストライカー鈴木だ。今季は途中出場が大半で、シュートも多くなかったが、26%の高い決定力を生かして貴重なジョーカーとなっていた。

トップ2はG大阪の2人で、2位は今季加入のアデミウソンだ。開幕当初は周囲との連係が今一つだったが、夏場以降は徐々にフィット。要所で放ったシュートが高い確率でゴールに吸い込まれ、約3本で1ゴールは驚異的だった。

堂々の1位は唯一30%を超えた長沢だ。今季の先発は13試合で、途中出場8試合と不動の存在とは言えなかったが、それでも出場すれば“何かをやる”雰囲気を漂わせ、シュートに絡んだ時は得点というケースが多く見られた。自慢の高さだけでなく、献身的な動きで常にゴールを意識したことが高い決定力につながったようだ。

■15位~1位

15位:決定率=18%
小林 悠(FW/川崎フロンターレ)
15得点/シュート85本(出場:32試合)

15位:決定率=18%
シモビッチ(FW/名古屋グランパス)
11得点/シュート62本(出場:29試合)

15位:決定率=18%
伊東純也(FW/柏レイソル)
7得点/シュート39本(出場:33試合)

15位:決定率=18%
中町公祐(MF/横浜F・マリノス)
6得点/シュート33本(出場:31試合)

15位:決定率=18%
ウイルソン(FW/ベガルタ仙台)
6得点/シュート33本(出場:23試合)

15位:決定率=18%
李 忠成(FW/浦和レッズ)
10得点/シュート55本(出場:32試合)

15位:決定率=18%
渡邉千真(FW/ヴィッセル神戸)
12得点/シュート66本(出場:33試合)

15位:決定率=18%
ディエゴ・オリヴェイラ(FW/柏レイソル)
12得点/シュート66本(出場:30試合)

11位:決定率=19%
ピーター・ウタカ(FW/サンフレッチェ広島)
19得点/シュート99本(出場:33試合)

11位:決定率=19%
ペドロ・ジュニオール(FW/ヴィッセル神戸)
11得点/シュート57本(出場:29試合)

11位:決定率=19%
城後 寿(FW/アビスパ福岡)
6得点/シュート31本(出場:33試合)

11位:決定率=19%
鎌田大地(MF/サガン鳥栖)
7得点/シュート36本(出場:28試合)

10位:決定率=20%
中村憲剛(MF/川崎フロンターレ)
9得点/シュート45本(出場:31試合)

8位:決定率=21%
ジェイ(FW/ジュビロ磐田)
14得点/シュート68本(出場:22試合)

8位:決定率=21%
豊田陽平(FW/サガン鳥栖)
13得点/シュート63本(出場:33試合)

7位:決定率=24%
ラファエル・シルバ(FW/アルビレックス新潟)
11得点/シュート46本(出場:23試合)

5位:決定率=25%
レアンドロ(FW/ヴィッセル神戸)
19得点/シュート75本(出場:31試合)

5位:決定率=25%
興梠慎三(FW/浦和レッズ)
14得点/シュート55本(出場:30試合)

3位:決定率=26%
家長昭博(MF/大宮アルディージャ)
11得点/シュート43本(出場:26試合)

3位:決定率=26%
鈴木優磨(FW/鹿島アントラーズ)
8得点/シュート31本(出場:31試合)

2位:決定率=29%
アデミウソン(FW/ガンバ大阪)
9得点/シュート31本(出場:29試合)

1位:決定率=33%
長沢 駿(FW/ガンバ大阪)
9得点/シュート27本(出場:21試合)

シュート2本で2得点の100%がただ一人

 番外編として、シュート数の制限を設けずに最も高い決定力を誇った選手を紹介する。今季、シュート決定率100%を誇ったのは5人。シュート1本で4人が並んだ一方、唯一2本放ったのが今季途中に名古屋へ移籍した酒井。移籍後に2得点を決めており、最も効率よくゴールを重ねた男と言える。

■番外編(シュート決定率100%)

酒井隆介(DF/名古屋グランパス)
2得点/シュート2本(出場:11試合)

那須大亮(DF/浦和レッズ)
1得点/シュート1本(出場:14試合)

松橋 優(DF/ヴァンフォーレ甲府)
1得点/シュート1本(出場:29試合)

増山朝陽(MF/ヴィッセル神戸)
1得点/シュート1本(出場:8試合)

池田 圭(FW/サガン鳥栖)
1得点/シュート1本(出場:15試合)

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