G大阪vs浦和の“因縁の対決”再び。遠藤保仁と阿部勇樹、熟練の2人が導く決死戦の行方【ルヴァン杯決勝プレビュー】

ルヴァンカップの決勝戦が15日、埼玉スタジアムで開催される。決勝のカードは、過去に数々の因縁の対決を繰り広げてきたガンバ大阪対浦和レッズだ。両チームとも遠藤保仁と阿部勇樹というベテランがチームを牽引しているが、大会名称変更後初の決勝でチームを栄光に導くのはどちらになるだろうか。

G大阪と浦和。決勝で実現した因縁の対決

 例年、11月上旬に行われていたリーグカップ決勝戦。しかし、今季は日程が前倒しになり、10月16日に行われることとなった。ヤマザキナビスコカップからルヴァンカップに名称を変え、初めてのファイナルを迎える。

この大舞台に名を連ねるのは、ガンバ大阪と浦和レッズというリーグ屈指の2クラブだ。対戦するたびに見応えのあるバトルを繰り広げてきた両者だが、今回の決死戦にあたっては新しい“因縁”が加わった。

明治安田生命J1リーグ2ndステージ第14節、埼玉スタジアムで激突した。“事件”は54分に起こった。中盤で遠藤保仁からボールを奪った阿部勇樹だったが、直後の接触で倒されると、遠藤の右足が脇腹を直撃したように見えるシーンがあった。その際、阿部は右の肋骨を骨折していたが後に判明した。

故意であったか、そうでなかったかは別として、注目すべきは阿部がルヴァンカップ決勝に出場予定だということだろう。J1通算500試合を達成した百戦錬磨のベテランは、クラブにタイトルをもたらすためピッチに立つようだ。

一方、遠藤があんなに容易くボールを奪われるのも珍しい。時間と空間を操り、技術も申し分ないこの司令塔にとっては凡ミス以外の何物でもないだろう。そして、この試合でG大阪は0-4と大敗している。サイドで数的優位を作られ、それを修正できなかったことが直接的な敗因だが、遠藤にとっても悔しい敗戦となったはず。名誉挽回のチャンスはすぐに訪れており、地上波で生中継される舞台で、熟練のゲームメイクを見せたいところだ。

ガンバ大阪 予想スタメン

▼ガンバ大阪予想スタメン
GK:東口順昭
DF:藤春廣輝
DF金正也
DF:丹羽大輝
DF:米倉恒貴
MF:今野泰幸
MF:井手口陽介
MF:倉田秋
MF:遠藤保仁
MF:大森晃太郎
FW:アデミウソン

中盤での攻防は見所のひとつとなるが、G大阪としてはリーグ戦で破られ続けたサイドでの対応が気になるところ。左SBの藤春廣輝は、浦和の的を絞らせないコンビネーションに四苦八苦させられた。
加えて攻撃の核であるアデミウソンが退場となる有様。攻守にいいところがなかっただけにダメージは小さくなかったが、それでもルヴァンカップをしっかり勝ち上がってきた点は評価すべきか。
浦和にボールを持たれることが予想される中、長谷川健太監督がどのような手を打ってくるかが注目される。

浦和レッズ 予想スタメン

▼浦和レッズ予想スタメン
GK:西川周作
DF:槙野智章
DF:那須大亮
DF:森脇良太
MF:阿部勇樹
MF:柏木陽介
MF:宇賀神友弥
MF:駒井善成
MF:高木俊幸
MF:武藤雄樹
FW:興梠慎三

J1では2ndステージ、年間順位ともに首位に立つ浦和。リーグタイトル奪還はもちろん、ルヴァンカップ制覇も現実的な目標だ。

ルヴァンカップ準決勝2ndレグでは、興梠慎三がFC東京を相手にハットトリックを達成。意外にも公式戦では初めての経験だが、元々力のある同選手に勢いが上積みされた状態だ。さらに、最近は高木俊幸の活躍も目立つ。様々なタイプのFWが在籍し生存競争は激しいが、自身の存在価値をしっかりと示している。

彼らが決定的な仕事ができるのも、チーム全体の攻撃意欲の高さがあってこそ。攻撃時に5トップとなる陣形は最早お馴染みだが、その破壊力はむしろ増している。関根貴大、駒井善成といった生きのいい若手アタッカーの貢献度も高い。
今の浦和に、大きな隙は見当たらない。

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