G大阪、浦和サポの「J2大阪」コールの屈辱晴らす

<因縁:浦和vsG大阪(上)>

ルヴァン杯は明日15日、埼玉スタジアムでナビスコ杯からの改称後初の決勝が行われる。対戦する浦和とG大阪は、ここ数年リーグ、天皇杯などでタイトルを懸けて何度も激突してきた。ライバル意識も強い2強には、試合を重ねるごとにいくつもの「因縁」が生まれてきた。好勝負必至の一戦を見届ける上で知っておきたい伏線を、上下2回にわたって連載する。

むなしく揺れるゴールネットを見るたびに、絶望感が募った。つい2週間前の10月1日。埼玉でG大阪は0-4で浦和に敗れた。負ければJ1第2ステージ優勝が極めて厳しくなる一戦。守備の崩壊だけでなく、攻めても枠内シュート1本という惨敗だった。「ショックな敗戦」と長谷川監督。FW長沢は「何もできなかった」。積み上げてきたプライドを打ち砕かれた。

浦和には「ここぞ」という一戦で勝ってきた。14、15年のJ1優勝争い、昨季の富士ゼロックススーパー杯、チャンピオンシップ、天皇杯。笑顔で試合を終えてきたが、その裏には大きな挫折があった。

14年3月1日。1年でJ1に復帰した開幕戦で、ホーム万博に浦和を迎えた。だが0-1の敗戦。「J2大阪! J2大阪!」。浦和サポーター席から容赦ない声が飛んできた。「めちゃくちゃ覚えている。相手が浦和で、特に悔しかった」とDF藤春。この時に味わわされた屈辱が、14年の国内3冠、15年の天皇杯連覇へと、はい上がる原動力になった。

そしてまた、宿敵と相まみえる舞台がやってくる。DF丹羽は「2週間前の大敗は、ルヴァン杯を勝つための教訓にすればいい」。MF大森は「男として、何回も負けられない」と決意を口にした。因縁の相手に連敗は許されない。今回背負わされた惨敗という大きな借りを返すには、勝つしかない。

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