OA枠・藤春のオウンゴールいじりで手倉森J再結束 亀川や岩波からツッコミ

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【マナウス8日(日本時間9日)=笹森倫】2-2で引き分けた1次リーグ第2戦のコロンビア戦から一夜明け、日本は当地で練習。オーバーエージ(OA) 枠ながら前夜に痛恨のオウンゴールを犯した、DF藤春広輝(27)=G大阪=をチーム全体でいじり、運命の次戦へ向けて結束を強めた。

第3戦が行われるサルバドール行きのチャーター便搭乗を前に、チームはマナウス市内の競技場で1時間ほど調整。ここで手倉森監督が最優先で動いたのが、藤春への“手当て”だった。

前夜の試合で0-1の後半20分、ゴール前でクリアしようとしたボールを蹴り損ね、悪夢のオウンゴール。なんとか味方が2点差を追いついたが、試合後は 「みんな最後まで戦ってくれて、まだ望みはある。『気にしないでいい』と言ってくれた」と人目はばからず涙にくれた。周囲には「帰らんとこうかな、日本に」と漏らしていた。

反省するのは結構だが、23歳以下の代表に“助っ人”として加わった年長者が落ち込んでいては、チームの士気に関わる。指揮官はこの日、練習冒頭に円陣 であえて藤春をやり玉に挙げ、クリアミスした際の足が合わなかった様子を「カモシカが鉄砲で撃たれたみたいだった」といじると、チームメートから爆笑が巻 き起こった。つられて藤春も笑うと、両隣の亀川や岩波から「反省してへんやん」とすかさず突っ込みが。年上の選手を腫れ物扱いするような空気は一掃され た。

藤春は人生初というオウンゴールを振り返り、「ホントにビックリした。メンタルはあの瞬間はだいぶやられた」。だが「1人だけ暗いとチームの雰囲気も悪くなる。難しいかもしれないけど笑えるように。周りもたぶん気を使ってくれてると思う」と必死で前を向く。

「あんなオウンゴールしたら、名前は覚えられると思う。なかなかいない名字なんで。これを機会に挽回するチャンスはある。次の試合は見せるしかない。決 勝トーナメントに行って笑い話にできれば」。雨降って地固まるか。10日の1次リーグ最終戦、スウェーデン戦にすべてを懸ける。

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