恩師・健太監督も絶賛する、レスター岡崎の「強いハート」

イングランド・プレミアリーグで初優勝したレスターの日本代表FW岡崎慎司は05年に清水に入団。プロ生活のスタートから5年間指導した当時の長谷川健太監督(50)=現G大阪監督=が、今でも覚えている教え子の言葉がある。

「僕は高校の時もサブ、ベンチからだった。ここからやりますよ」

当時は鈍足で体も弱く、取り柄は泥臭く、がむしゃらなプレーだけ。高卒1年目の18歳の評価はチーム内のFW8人中8番目だったが、まったくへこたれた様子はなかった。

最初は紅白戦でも本職のFWではなく、人数合わせでサイドバックに起用することもあった。それでも「自分がやられて嫌なことを、攻撃的なポジションに 戻ったらすればいい」と話せば、岡崎は貪欲に取り組んだ。するとこの年、天皇杯決勝・浦和戦(06年元日)でプロ初先発。「けがで(FWが)誰もいなく て、オカしかいなかったんだけど…。そういうところに巡ってくる運を持っていた」と言う。鈍足もフィジカルコーチとの個別練習で克服し「放っておいても伸 びる選手は伸びると言われているけど、まさにそう」と長谷川監督。プロ4年目の頃には「俺はお前に教えることは何もない」と言葉をかけた。

決して“センス”に恵まれてはいない岡崎が、プレミア優勝に貢献する選手にのし上がった要因を「ハートの強さも素質。あそこまで強いハート、メンタルを 持っている選手はいない。今、あの年でまだガンガン伸びているのはすごい」と評した長谷川監督。「オカには優勝しても、変わらず頑張ってほしいなと思いま すね。まあ、彼は変わらないとは思いますよ」とプレミア優勝にも満足せず、さらに上を目指す岡崎の姿を想像し、笑顔を見せた。

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