監督の荒療治に応えた! G大阪・宇佐美、雪辱V弾「神様は意地悪」

明治安田J1第1ステージ第8節(24日、レベスタほか)G大阪は敵地で福岡に1-0で勝ち、公式戦3試合ぶりの勝利をあげた。途中出場の日本代表FW宇 佐美貴史(23)が決勝ゴールを決めた。ホームの神戸は終了間際、主将のMF渡辺千真(29)が2点目となる同点弾を決め、仙台と2-2の引き分け。浦和 が川崎に1-0で競り勝ち、首位に浮上した。

ゴールネットを揺らすと、宇佐美は一直線にゴール裏のサポーターのもとに駆け寄った。19日のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)、水原(韓国)戦でPKを2度外し、号泣した男はスタメン落ちに発奮した。

「自分が負けさせてしまったので、勝たせるしかないと思っていた。悔しさはサッカーでしか晴らすことはできない」

0-0の後半22分に投入されると、歓喜の瞬間は同34分に訪れた。MF阿部からのパスをゴール左前で受けると、DFと対峙しながら間合いを計った。 「DFが下がりながら守っていたので、GKと重なる瞬間が来ると思っていた」。そのタイミングで右足を振り抜いたシュートは、右ポスト内側に当たって、計算通りゴールに吸い込まれた。

ACL敗退の責任を背負い込んだエースに、長谷川監督は「ベンチで見ながら、もう1度試合に出たいという思いを持ってほしかった」と先発から外し、関学大出身の新人FW呉屋を起用した。宇佐美は「当然だと思った。外してほしいくらいのモチベーションだった」と意図を理解して出番を待った。指揮官の荒療治 に決勝弾で応えた。

「一晩は死ぬほど落ち込んだ」。敗戦後の夜は1人きりで部屋を真っ暗にして寝ずに自問自答した。「サッカーに対してどう向き合うか見直そうと思った。あの経験を財産にしていくしかない」。心配する家族をよそに、必死で気持ちを切り替え「頭がパンクするくらいサッカーにすべてを注ぐ」とすべてをかけて臨むことを決めた。

「神様は意地悪ですね」とあの大一番ではなく、1試合遅れてのゴールに恨めしさも感じた。それでも「過去を振り返っても仕方ない。自分の結果がチームの 結果につながるようにやっていくだけ」と前を向いた。まだ今季2得点。勝利につながるゴールを重ねて成長した姿を示し続けていく。

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