【ACL】G大阪・宇佐美、ハリル御前で“絶妙アシスト”8強弾演出 スポーツ報知 5月28日(木)7時4分配信
◆ACL ▽決勝トーナメント1回戦第2戦 G大阪3─2FCソウル=2戦合計6─3=(27日・万博記念競技場)
G大阪がFCソウルを3―2で破って2戦合計6―3とし、優勝した2008年以来のベスト8進出を決めた。試合は日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督 (63)が視察。日本代表FW宇佐美貴史(23)は前半16分にドリブルで相手を引きつけ、FWパトリックの先制点を呼ぶアシストで勝利に貢献した。柏が 26日に1回戦を突破しており、日本勢2チームの8強入りは6年ぶり。準々決勝の組み合わせ抽選は6月18日に行われる。
ゴールはなくても、宇佐美はエースの存在感を放った。前半16分、中盤でパスを受けるとドリブルを開始。細かいタッチとスピードで3人のDFを引きずり ながら左サイドに流れ、最後は左足で中央で待つFWパトリックへ浮き球のパス。ブラジル人FWが頭で先制点を押し込んだ。「(パスは)感覚というか、適当 に蹴りました」。宇佐美に気を取られたFCソウルのDF陣が棒立ちになった隙を突いた、絶妙なアシストだった。
チームを勝利に向かわせて後半23分に途中交代。代表合宿のたびに、求めている12%以下の体脂肪率を達成していない宇佐美に“いちゃもん”をつけるハ リルホジッチ監督も、スタンドから拍手でねぎらった。交代直後にスタジアムを後にしたのは、満足した証拠。肉体改造は途中ながらドリブル、シュートのキレ に重さを感じさせないプレーに期待しているはずだ。
後半43分には、2種登録のU―18日本代表MF堂安が16歳11か月11日でプロデビュー。宇佐美が17歳14日でデビューした09年のFCソウル戦 を、当時10歳でスタンド観戦していた後輩だ。試合前には「前半で1、2点、取ってやる。準備しておけよ」と声をかけた。「本当にその通りになったから、 びっくりしました」と堂安。「僕が17歳の頃より完成度は高い」と次代のエース候補を気にかける姿勢は、名実ともに宇佐美がエースに成長した証しだ。
MF遠藤ら経験豊富なメンバーによる試合運びも加わり、チームはバランスが整ってきた。「ベスト8でも4でも負ければ一緒。てっぺんまで、負けられない」と力強い宇佐美。日韓対決を制したG大阪にアジア制覇の期待が高まる。(金川 誉)