【G大阪】“迷子騒動”植中朝日、難関突破し「昨日はありがとうございました」ピッチでは先導役に

ガンバ大阪のFW植中朝日(24)が、けが人もいる攻撃陣をけん引していく。

17日は大阪・吹田市内の練習場で公開練習を行い、約1時間汗を流した。今年G大阪に加入し、負傷離脱を乗り越えて出場を続ける植中は、最後に行われたゲーム形式まで、キレのある動きで活気を与えた。FWイッサム・ジェバリ(34)が別メニュー調整中で次の名古屋グランパス戦(22日、豊田ス)の出場が不透明。

「監督からはどちらも準備しておいて欲しいと言われている」という24歳は、トップとトップ下の両にらみで準備を進めている。

前日の17日には“迷子騒動”があった。神戸での取材を終えた記者が、原稿を書く場所を探そうと大阪・梅田の地下街を歩いていると、体格の良い男性が周囲を見回しながら、ふらふらと歩いている姿が目に入った。近付いてみると、そこにいたのはG大阪デビューとなった7日の開幕戦で劇的逆転ヘッドを決めた植中だった。声をかけると「駐車場がわからなくて」。地下迷宮のように複雑で、“ダンジョン”とも称される梅田地下街からの脱出に苦戦している真っ最中だった。

今年G大阪に加入したばかりで道に迷う選手を放っておくこともできず、そこから同行し、駐車場の方面へ植中を案内。無事に帰ることを祈ってその場を離れた。

その後、一連のできごとをXの記者アカウントで「梅田の地下街でガチ迷子っぽいサッカー選手がいたので、行き先と思われる方向までご案内してきました」と投稿した。選手名を伏せて出すことで「応援するクラブの選手かな?誰だろう?」と想像をかき立てたり、梅田地下街の脱出難易度の高さを共有できればと考えての“ゆるい”ものだった。

しかしその投稿から約1時間後、植中本人のアカウントから「先ほどはありがとうございました」とリプライがあった。それと同時に、事態は一変した。「本人から名乗り出た」「誰だろうと思ったら植中だったwww」「朝日が梅田ダンジョンで遭難」などと多くのサッカーファンが反応。「植中朝日が梅田地下街で迷子」というパワーワードは瞬く間に拡散され、Xでトレンド入り。ウェブ媒体で記事化されるまでの騒動となった。

あまりの反響の大きさにクレームでもあるかと思ったが、18日の練習後に顔を合わせると「昨日はありがとうございました」と笑顔。「結構いっちゃいましたね(笑い)」と想像を超える影響には驚いていたが、騒動を楽しんでいる様子で迎えてくれた。

あえて名を伏せた投稿に対して、なぜ“本人登場”しようと思ったのか。それを問うと「Xを開いたらその投稿が出てきて『書かれてるな。これに反応したらおもしろいかな』と思って」とニヤリ。狙い通りとも言える展開に満足げだった。拡散により「家族のグループLINE(ライン)もザワついた」といい、当日は家族も巻き込んで大阪の地下要塞(ようさい)に関する情報交換をしたとのことだ。

難関を無事に“クリア”したアタッカーは、18日の練習でも軽快な動きを披露。「水戸戦でもゴールを決められる場面はあった。それが取れなくて勝てなかった」と悔しさをにじませながらも、ライン間でパスを受け、少ないタッチでゴールへ向かうプレーで攻撃に迫力を与えた。得意とするプレーの連続に「それができている自信はある。どんな相手にも、長い時間出てもやれるようにしていくだけ」と話した背番号14は、前日に見た不安げなものとは違う、自信に満ちた表情で「ピッチでは迷いをなくしていきたい」とキッパリ。タイトル獲得を目指すチームを自らが先導していくことを誓った。【永田淳】

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