33歳目前でJ1フルタイム&公式戦50/52出場も町田DF昌子源、稲垣祥ら”先輩”の姿に刺激「まだまだ中堅の気持ちでやらないと」
[12.9 ACLEリーグステージ第6節 町田 3-1 蔚山HD Gスタ]
FC町田ゼルビアの主将を務めるDF昌子源は今季、J1リーグ戦全38試合にフルタイム出場したほか、カップ戦もAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)を含む計12試合に出場し、クラブ史上初のアジア挑戦、初タイトルとなる天皇杯制覇を成し遂げた歴史的シーズンを中心となって支えた。
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欠場したのは天皇杯の2〜3回戦の2試合のみ。今季の52試合中50試合に出場し、そのうち49試合が45分間以上の出場という堂々のフル稼働だった。それでも年内最終戦となったACLEリーグフェーズ第6節・蔚山HD戦(◯3-1)を終えた後、昌子が語ったのは他クラブのベテラン選手たちから受けてきた「まだまだやりたい」という刺激だった。
「(12月11日の誕生日で)33歳の歳になるけど、まだまだやりたいし、僕より先輩方にまだまだバリバリやられている方々が多いので。(広島の佐々木)翔くんも塩くん(塩谷司)も、(神戸の)大迫(勇也)くん、ゴウちゃん(酒井高徳)、扇原(貴宏)くん。あとは直接の面識はないけど稲垣祥くん。(稲垣は)僕より一つ上で全試合フル出場して11点も取って、バケモノですよね。あと(フルタイムは植田)直通と(古賀)太陽ですか。フィールドで4人フルタイム出場と聞いて、そのうち3人が30歳を超えていると。もちろん後ろの選手は達成しやすい記録かもしれないけど、昔と違って30歳に入ったからベテランという表現は少しずつ後退して行っているのではないかなと思う。まだまだ中堅の気持ちでやらないととは思います」
昨季の町田加入後はシーズン序盤こそケガの影響で出遅れたが、良好なコンディションでのプレーが続いている昌子。フランス・トゥールーズでプレーしていた19年以降、ケガに悩まされた期間が長かったことを踏まえれば、こうしてコンスタントに試合数を重ねられている姿は頼もしい限りだ。
昌子はこの日、シーズンを通して大きなアクシデントのなかった今季について「まずは妻含めて家族のサポートと、トレーナーの皆さんですよね。あとは僕のせいで負けた試合もある中で信頼して使ってくれた監督とコーチングスタッフに感謝したい」と切り出し、ケガに悩まされたG大阪時代のことを思い返しながら次のように語った。
「僕の中では特にガンバ時代にすごくケガが多くて、今でも思いますよ。ガンバの時はもう『選手として引退しようか』と思った唯一の時だった。あんまり引退したいとか、サッカーを辞めたいと思うことはないし、妻に言うことなんてなおさらないけど、初めて妻に『ちょっと辞めようかな』とこぼすくらいに悩んで……。それでも昌子源という選手としてこのまま終わっていくと、なんとかそう思わせたくなくて、ガンバ時代はプレーが全然でも大口を叩いて、もしかしたらサポーターの皆さんに『何やねん』って思われるシーンも多かったと思うけど、それも分かっていながら何か言わないとそのまま終わってしまう気がしていたんで、ちょっと口が先行したり、ガンバ時代は特にそうだったと思うけど、ちょっと意図的に大きく言って、なんとか『昌子源はまだここからや』って思わせたかった。特にガンバの時は強化部の方々にも、サポーターの皆さんにも申し訳ないって今でも思うんで。だからこそちょっとチームは違いますが、ガンバの皆さんに、鹿島の皆さんにというわけではないけど、まだまだ33歳でもこうやって戦っているのを見せられてよかったです」
そうしたなかで天皇杯優勝という快挙も成し遂げた2025年。「シーズンを考えれば苦しい時期は長かったし、全てが報われたとは思っていないけど、天皇杯決勝で優勝できたのは非常に誇らしいシーズンだったかなと思います」と前向きに振り返った。



