神戸、J1三連覇の可能性が消滅…G大阪と意地のドローも4試合勝利なしで逆転優勝ならず
明治安田J1リーグは9日に第36節が行われ、ガンバ大阪とヴィッセル神戸が対戦した。
前日に首位・鹿島アントラーズが勝利したため、勝ち点差が「8」まで広がった4位・神戸。逆転での三連覇達成のためには勝利が絶対条件の中で、G大阪とのアウェーゲームに挑んだ。
試合序盤はホームのG大阪が主導権を握り、ボールを保持しながらシュートまで持ち込むシーンを作っていく。その後は神戸がチャンスを作り始めたが、両チームともに決め手を欠いて前半をスコアレスで折り返す。
後半序盤もG大阪がボールを握りつつチャンスを伺い、神戸は守備の時間が長くなる。52分にはロングパスを収めた大迫勇也が起点となったが、シュートまでは持ち込めず。それでも54分、ボックス内で武藤嘉紀がシュートを放つ。しかし、ここはGK一森純が正面でストップした。
ゴールが欲しい神戸は、62分に佐々木大樹を投入。さらにその5分後、飯野七聖と大迫勇也を下げて酒井高徳とジェアン・パトリッキを送り出した。短い時間に3選手を入れ替え、勝負に出る。しかし、72分の扇原貴宏のシュートはGKの正面へ。リズムを掴んで主導権は握るものの、ゴールが遠い状況が続いた。
すると75分、ボックス内で食野亮太郎に対するファールがあったとしてVARオンフィールドレビューが行われる。しかし、判定はファールなし。神戸はピンチを逃れた格好となる。一方G大阪では、ベンチから判定に抗議したGK東口順昭が一発退場となった。
チャンスを活かせなかったG大阪だったが、80分に待望のゴールが生まれる。途中出場したばかりの奥抜侃志がボックス手前でイッサム・ジェバリのパスを受けると、反転からシュートを流し込んでいる。ホームチームが大きなリードを奪った。
2点が必要となった神戸は、失点直後に本多勇喜を下げて永戸勝也を投入し、ゴールを目指す。すると89分、ボックス内で斜めの浮き球パスを受けた佐々木大樹がそのまま強烈なボレーシュートを突き刺した。見事な一撃でアウェイチームが同点に追いつくことに成功する。
後半アディショナルタイムにも両チームが決定機を作るなど、最後まで激しい攻防が続いた試合だったが、このまま1-1で終了。両チームが勝ち点1を分け合う結果となった。
この結果、4試合勝利がない神戸は残り2試合となった段階で勝ち点63に。首位・鹿島との差は「7」となり、三連覇の可能性は消滅している。



