Jリーグ、横浜FM&G大阪に厳重注意 ダービーのサポーター違反行為で…今後はクラブの法的措置に対し支援

Jリーグが発表

Jリーグは10月7日、J1リーグ第23節に行われた横浜ダービーと大阪ダービーのサポーター違反行為における対応について方針が決定したと発表した。調査を実施の上、裁定委員会への意見照会を行い実行委員会や理事会へ報告。今後は違反行為者へクラブの法的手段による責任追及をJリーグとして支持する。クラブが法的措置を検討するにあたってJリーグが行った調査結果を共有し、追加調査が必要な場合は調査に加わった外部弁護士等と連携すること。今後重大なサポータートラブルが発生した場合に備えてクラブが実行者に対して法的措置を講じる場合に経済面の支援精度や来場者の生命や身体が脅かされるような事案が発生した場合の関連制度のあり方に関して検討を行うとした。

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横浜ダービーでは、横浜F・マリノスの一部サポーターによる7月5日にニッパツ三ツ沢球技場にて開催されたJ1リーグ第23節横浜FC戦においての三ツ沢公園内での禁止行為が発覚。発煙筒や花火の使用、覆面等で顔を隠す行為、横浜FCサポーターへの挑発行為、グッズ規制エリアへの侵入、警備スタッフへの抵抗などの違反行為を繰り返した。関与した73名に無期限入場禁止の処分と、関与したとされる4つのサポーター団体も活動を想起させるすべての行為を無期限で禁止する処分を決定。クラブは緊急的な手荷物検査によってキックオフ入場が間に合わなかったビジター側の来場者にチケット代金の返金を実施し、再発防止策として一定期間の横断幕、旗、応援グッズの使用禁止を行い、横断幕の事前申請制を採用している。

リーグによるクラブへの対応は、横浜FMを厳重注意として、さらなるサポーター管理の厳格かつ慎重な体制構築と違反行為者に対する法的手段による責任追及を強く求めると決定。一方でクラブにとって事案の発生の予見は困難と判断し、取りうるべき最大限の次善措置を講じているとした。

大阪ダービーではガンバ大阪の一部サポーターによる7月5日のJ1リーグ第23節セレッソ大阪戦で試合運営管理規定に違反行為が発生。柵破壊行為を含む、試合運営妨害行為や威嚇、暴力行為が確認された。

G大阪は実行者の特定を行い無期限入場禁止処分を含むサポーターの処分を決定。事前にサポーター7団体を束ねるリーダーと連絡をとり決起集会等の特別な対応は行わない旨を確認し、サポーターが乗り合う情報を得ていた公共交通機関にスタッフが同上してホームクラブへ情報提供の上、スタジアムまでの移動に帯同して状況を注視していたものの、連携不足により対応が出遅れ十分な人数がかけられず、収束に時間を要した。

リーグはG大阪を厳重注意としてサポーターコミュニケーションの強化、運営体制の見直し、集団での移動の制限を強く求めるとした。一定の対応がとられていたものの、関係性の形骸化や対応の不十分さなど複数の要因が重なって未然に防げず。ビジタークラブとしての「試合前後および試合中においてビジタークラブのサポーターに秩序ある適切な態度を保持させる義務」違反に該当すると判断した。一方で処分や事後対応は速やかかつ適切でサポーターによる違反行為の危険性や悪質性の程度、結果の重大性等を総合考慮してG大阪に厳重注意を行うことが決定された。

再発防止について、Jリーグは「ビジタークラブについても円滑な運営に協力してビジタークラブサポーターの秩序ある適切な態度を保持させる義務を担う」として「従前の対応に加えて危険行為を行なった個人や団体に対して法的措置も辞さない方針を決めた」と発表した。

また、方針に照らし合わせて横浜FC、横浜FMと協議の上に両クラブが中心となって弁護士等と連携して法的手段を視野に入れて弁護士等との連携を行なっていると発表。リーグはクラブの姿勢を支持して調査結果の提供やリーグの顧問弁護士によるサポーター等ガバナンンスに配慮して支援をする。すでに具体的な検討が進められており、9月の実行委員会で全クラブに共有された。

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