【ガンバ大阪】集中するのは目の前の戦いのみ。山形に勝ち切って、ガンバが天皇杯ベスト16へ

敵地で行われた大阪ダービーは1-0の最小得点差だったものの、ガンバが本来目指す強度の高さと戦う姿勢を披露。京都戦で敗れた嫌な流れを払拭した。
リーグ戦でも巻き返しを目指すガンバだが、だからこそ重要になるのが天皇杯の3回戦である。
「ダービーで勝っていい流れで来ているので、天皇杯をしっかりと勝ちたい」と鈴木もチーム全員が共有する思いを口にする。

10日のインターバルを挟んで行われる天皇杯3回戦でガンバが戦うのは2014シーズンの天皇杯決勝でも顔を合わせた山形だ。
2回戦ではJFL勢のヴィアティン三重に先手を取られながらも、今季初の逆転勝利で勝ち切ったガンバだが、天皇杯に簡単な戦いがないことは指揮官も身をもって知っている。
「すごく厳しい戦いになる。この天皇杯は全てのチームにとって平等だし、一発勝負。それが美しいところでもあるが、我々は1試合、1試合をファイナルのような気持ちでいかないといけない」(ポヤトス監督)。
4日後にはリーグ戦の再開初戦となる川崎F戦も待つガンバだが、再びチームの総力で勝ち切るのみである。

ダービーで再確認した方向性は強度の高さとコンパクトさを保つことの重要性だ。攻守両面でスイッチを入れてチームを牽引する山下も言う。「アウェイの雰囲気もあるかもしれないけど、強度の高いガンバのサッカーを見せて先制し、アグレッシブなサッカーで勝つだけ」。

現在J2で16位の山形は6月16日に渡邉前監督との契約を解除し、25日からワールドカップカタール大会で日本代表のコーチを務めた横内氏が新たに監督に就任。守備の立て直しに成果を見せ始めている。
J2リーグの前節は昇格争いをしている2位の千葉に0-1で惜敗しているが、「コンビネーションなどであまりボールをつながずにリスクの少ない戦いを調整しているところだと思う」と山形の変化を語るのはポヤトス監督。J2は3週間のインターバルに入り、週末には試合がない山形だが、天皇杯2回戦もリーグ戦の主力を用いてJ3の鹿児島に2-1で勝ち切っているだけに、ガンバに対しても勝ちに来るはずだ。

最も警戒が必要なのはリーグ戦8得点でチーム得点王のディサロ 燦シルヴァーノだが、鹿島で実績ある土居も2アシスト中。そしてガンバ大阪のアカデミー育ちでガンバ大阪U-23でも出場経験があるボランチの小西は、徳島時代にポヤトス監督の指導を受けた好ボランチだ。「ボールが入ったら驚きを与えてくる選手」とポヤトス監督も警戒するが、小西がピッチに立つならガンバが封じるべきポイントの一つになる。

山形で育った半田は初めて古巣と顔を合わせるが「勝たないといけないし、天皇杯はそういう大会。結果だけにこだわって勝利できれば、お世話になった人にも恩返しができる」と故郷とかつての古巣相手に「ガンバの半田」を見せつけるつもりでいる。
昇格即三冠という日本サッカー史に残る偉業を果たした際の相手に対して、再びガンバが勝利を手にする。

https://sports.yahoo.co.jp/official/writer/10114

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