G大阪・宇佐美貴史がスーパーFKで先制 序盤の決定機取り返し「あの瞬間に吹っ切れた」
明治安田J1第21節第2日(22日、G大阪2-0FC東京、パナスタ)G大阪はリーグ戦6試合ぶりの勝利をつかんだ。FW宇佐美貴史(33)が難しいフリーキックで直接ネットを揺らし、先制点を奪った。
緊迫の瞬間を右足一閃で歓喜に変えた。先制点への道筋を見つけ出し、描いた通りのボールを蹴ってネットを揺らした宇佐美は「GKが見えていて、狙ってこないだろうという感じに見て取れた。(クロスを)上げる素振りでGKを動かせればと思っていた」と駆け引きの様子を明かした。
前半33分にMF安部が倒されて獲得した直接フリーキック。ゴール正面から右側で距離は約30メートルあり、壁は2人が間を空けて立っているだけだった。選択したボールは壁の右側を巻いてニアサイドを狙う速いボール。GKが一瞬クロスを警戒して内側へステップした逆を突き、ゴールを奪った。「最後の最後まで悩んでいましたけど、最後は打とうという気持ちになっていた」。思い切る要因はそれまでのプレーにあった。
「その前に大きな決定機を外していたので」。前半9分、最終ラインからつないだボールをFWヒュメットが右サイドからクロス。GKがはじいて宇佐美がゴール正面でボールを拾う絶好機も、左足で放ったシュートは相手に防がれた。「精神的なダメージはあの瞬間は大きかった。チームの状況的にも決めないといけなかった。結構引きずっていました」。それでもチームを救うスーパーFKをねじ込み、芝生に滑り込む派手なセレブレーション。「あの瞬間に吹っ切れたというか、自分にも言い聞かせて(蹴った)」と会心の一撃を淡々と振り返った。



