イッサム・ジェバリのヘディングが決勝点! 苦しみながらもG大阪がアウェーで東京Vを下す◎J1第4節
明治安田J1リーグ第4節が2日、各地で開催され、東京・味の素スタジアムでは東京ヴェルディ対ガンバ大阪が行われた。ともにここまで1勝2敗と負けが先行する状況で順位も17位と16位。五分の星に戻すために勝利を目指して力を尽くした。試合はアウェーに乗り込んだG大阪が終盤にゴールをこじ開け、1−0で勝利をもぎ取った。
■2025年3月2日 J1第4節(観衆21,260人/@味スタ)
東京V 0−1 G大阪
得点:(G)イッサム・ジェバリ
満田投入から流れをつかむ
立ち上がりは東京Vらしさが表現された。ハイプレスでG大阪のビルドアップを阻み、ショートカウンターを繰り出してゴールを狙う。開始15分までホームチームがアウェーチームを押し込む展開が続いた。
G大阪が自陣から出られるようになったのは20分を経過してからだ。ロングボールでプレスを回避し、前線でボールを拾って攻撃につなげる機会を作り出す。
だが、どちらも決定機には至らない。それでも東京Vは何度か流れをつかんだが、負傷で千田、山田剛が交代するアクシデントもあり、ネットを揺らすことなく前半を終えた。
G大阪は後半開始から2人を交代させ、改善策を講じる。広島から加入したばかりの満田を右サイドハーフの岸本に代えて投入。満田はトップ下に入り、倉田が左サイド、前半左でプレーしていた山下が右に回った。
62分にG大阪は東京V陣内でパスカットに成功し、満田のお膳立てからネタ・ラヴィがシュートを放つ。アウェーチームにとっては久々の好機だったが、右足で放たれたシュートは枠の左へ外れた。
それでも満田がボックス付近でボールを呼び込み、アクセントとなることでG大阪はアタッキングサードに進入する機会を増やした。一方の東京Vはプレス開始エリアがミドルゾーンに下がったことでボールを奪っても相手ボックス付近に到達する機会が限られ、なかなかシュートまで持ち込めない状態となった。
まもなく80分にさしかかるところでG大阪はサイドと中央を使い分け、連続攻撃でゴールに迫った。ネタ・ラヴィ、I・ジェバリ、満田が放ったシュートはいずれも枠をとらえられなかったものの、攻撃の形ができ始めた。
すると86分、ついにスコアが動く。東京Vのプレスを外して最終ラインから右サイドの半田へつなぎ、半田、山下がワンタッチでボールを前線へ。満田が受けてヒールで落とし、山下とI・ジェバリがパス交換。山下がボックス左角にいたファンアラーノに預け、最後は狙いすましたクロスに飛び込んだI・ジェバリがヘディングシュート。複数のパスをつないだG大阪が先制に成功した。
序盤の劣勢をはねのけ、終盤にゴールを奪ったG大阪がそのまま1−0で勝利。チームの大黒柱である宇佐美貴史、中谷進之介が不在の試合で貴重な勝ち点3をつかみ取った。ポヤトス監督も「(内容は)良くも悪くもなかった試合。序盤はコントロールできなかった中で、後半に入ってショウゴ(佐々木)とマコ(満田)が交代で入った中でしっかりと試合をコントロールできた。いま、離脱者がいる中で勝利を手にできたことはよかったと思う」とアウェーで手にした勝利の価値を語った。
▼出場メンバー
・東京V◎GKマテウス、DF綱島悠斗、千田海人(16分:松橋優安→89分:木村勇大)、谷口栄斗、MF宮原和也、森田晃樹、齋藤功佑(89分:食野壮磨)、翁長聖、FW山見大登(46分:福田湧矢→84分:熊取谷一星)、新井悠太、山田剛綺(41分:染野唯月)
・G大阪◎GK一森純、DF半田陸、福岡将太、江川湧清(46分:佐々木翔悟)、黒川圭介、MFネタ・ラヴィ、美藤倫(79分:鈴木徳真)、岸本武流(46分:満田誠)、倉田秋(84分:ファン・アラーノ)、山下諒也(90+3分:中野伸哉)、FWイッサム・ジェバリ