「勝つ必要ない」 エース宇佐美貴史の思惑、4失点敗戦も…こぼした経験者の言葉
G大阪が沖縄キャンプ中のトレーニングマッチで浦和に敗戦
ガンバ大阪は沖縄キャンプ中の1月28日に浦和レッズと45分×3本の形式でトレーニングマッチを行い、合計スコア2-4で敗れた。キャプテンマークを巻いて出場したFW宇佐美貴史は「この時点でベストに持ってくる必要も全くない」と、新戦力とも共闘した時間を冷静に振り返った。
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昨季は大一番になった天皇杯決勝を欠場する悔しさもあった。シーズンの始まりだけに「この時期はコンディションをどれだけ積み上げるか。怪我をして停滞するとか、コンディション的な上積みがマイナスになるようなことだけないようにしていけば、あとは修正が効く」と、自身の現状を話している。
G大阪は今季に向け神村学園から18歳ルーキーMF名和田我空が加入し、ドイツ2部ニュルンベルクからは次代の注目株と目されてきたMF奥抜侃志を獲得した。その3人にゴールは生まれなかったが惜しいチャンスを作った場面もあり、宇佐美は「もともと2人とも能力があるし、クオリティーもある。チームのスタイルの中でそれぞれの出し方を見つけてくれればいい。ポジションが重なっていく選手に関しては、自分のプレーしたいエリアもあると思うので、プレーしながら合わせていければ」と、信頼感を示しつつ話した。
両者ともキャンプインから約2週間と疲労のかなり溜まっている時期だが、前線からプレスに出ていく姿は際立った。ダニエル・ポヤトス監督の3シーズン目が始まっての取り組みについて「前で奪うシーンは数字的にも少なかったので、今年から意識づけてやっているし、その狙いは今日の試合でも多く出たと思う。もちろん、強度も必要になるけど、全員で意思統一してやれれば武器になる。ボールを保持することと奪うところ、保持することだけに固執せず奪うことができれば前で回せる」と話す。
一方で2本目の失点は、GKからつなごうとする過程で相手に奪われてしまったもの。それだけに「今日も無理につなごうとしてとられて失点しているのもある。どの程度、自分たちのスタイルに固執するのかの見極めも大事になる」とも宇佐美は話した。
結果的には135分間で2-4の敗戦という形になったが、宇佐美は「この時点でベストに持ってくる必要も全くないし、プレシーズンの4試合、もちろん勝てればいいけど、4試合を勝つ必要もないと思っている」と、捉えている。そして「積み上げていくところと各々のコンディション、キャンプが終わったあとの最終調整の2週間でベストに近い状態に持っていくのが一番大切」と、経験豊富な選手らしく話した。
G大阪は開幕戦の中でも金曜日の先行開催となるセレッソ大阪との「大阪ダービー」でシーズンがスタートする。コンディション面では2月14日からの逆算をしながら、昨季以上に積極的にボールを奪いにいく形を仕上げていく。