「タイトルを届けられなかった悔しさでいっぱい」 10冠目叶わずのG大阪、指揮官はエース不在の戦いに「言い訳したくない」
ガンバ大阪は23日に国立競技場で行われた第104回天皇杯決勝でヴィッセル神戸と対戦し、0-1で惜敗した。
天皇杯史上71年ぶり2度目の関西勢による決勝で前半に小気味のいいコンビネーションを披露したりと攻め手となる時間帯もあったが、神戸の堅守に跳ね返され、0-0で後半へ。64分にロングボール起点の攻撃から結果的に決勝点となる一発を許した。
試合後の会見に出席したダニエル・ポヤトス監督は「まずはヴィッセル神戸のみなさんに祝福の言葉を送りたい」と切り出した上で、こう総括する。
「ファンのみなさんにタイトルを届けられなかった悔しさでいっぱい。前半は素晴らしく、我々の神戸を上回ったと思うし、決定機というところをしっかりと決めておきたかった」
「後半はちょっとボールの流れが悪く、坂本(一彩)、山田(康太)のところにボールが入らない回数が増えた。得点を許した場面は相手のタレント性が発揮され、瞬間の1つでやられたなと」
そんなG大阪だが、エースの宇佐美貴史が2日前の練習でハムストリングを痛め、まさかのメンバー外。直近の公式戦3試合でも10得点を誇った攻撃陣だが、唯一無二の存在を失った影響か、不発に終わった。
G大阪からすれば大打撃だったが、スペイン人指揮官は「言い訳をしたくない」ときっぱり。「重要な選手だが、彼の姿勢、チームを助ける準備をすることでしっかりとチームを助けてくれた。他の選手もそれにより、しっかりと気持ちを高めていってくれたし、感覚的に影響はなかったと思う」と話す。
9年ぶりタイトル奪還で念願の10冠目とならなかったG大阪だが、今季を通して数多くの成功体験を積み、実りある1年に。指揮官も「今回の負けも含め、成長に繋げたい」と前を向いた。
「この1年、見えないところからさまざまな仕事を全員でやってきた。もちろん、足りないところもあるが、クラブ、スタッフ、選手、全員で頑張ってきたし、このガンバというチームを必ずいるべき場所にみんなで戻していきたい」