ヴィッセル神戸、2度目の天皇杯優勝でリーグとの二冠へ王手! G大阪はエース宇佐美不在で惜敗◎天皇杯決勝

71年ぶりの関西勢対決は神戸が制す

球際バトルも、切り替えの早さも、ゴールに向かう意欲も、両チームがピッチで繰り広げる攻防はカップファイナルにふさわしい激しいものだった。

それでも前半はスコアが動かず、迎えた後半の64分。神戸が均衡を破る。左サイドのスローインからだった。

一度、自陣に下げたボールをGK前川が前線の大迫へ。武藤が引き取ってボックス左に進入しシュート。こぼれ球を宮代が押し込み、神戸がリードを奪った。

1点を追うことになったG大阪は1トップだった坂本がトップ下にポジションを移し、途中出場ウェルトン、ファンアラーノ、ジェバリがフロントラインを構成し、攻勢をかけた。76分にはファンアラーノの右クロスをドンピシャのタイミングで飛び込んだダワンが頭でとらえたが、シュートは枠の右へ。ビッグチャンスを逸してしまった。

その後もG大阪はピッチ幅を広く使って攻めていったが、神戸も中をきっちり締めてゴールは許さず。残り10分もG大阪が敵陣でプレーする展開となったものの、神戸の選手たちはポイント心得た守りで決定機をつくらせなかった。

6分のアディショナルタイムも集中力を切らすことなく守り切った神戸は2019年度以来、5大会ぶりに天皇杯に優勝。機を逃さない攻めと粘り強くタフな守りで、2度目戴冠を達成した。

J1リーグでも残り2試合の時点で首位に立つ神戸はこれで国内二冠、リーグ連覇という偉業に王手をかけた。クラブ史にさらなる栄光を刻む準備を整えている。

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