パパ初陣だ。サッカーの天皇杯は２６日に準々決勝が行われ、Ｊ１Ｇ大阪は大阪・万博記念競技場で鳥栖と対戦する。２５日は吹田市内の練習場で非公開トレー ニングを行った。日本代表ＦＷ宇佐美貴史（２３）は２４日に第１子となる長女が生まれたことを自身のブログで報告。来年は新スタジアムが開場するため、最 後の公式戦となる万博でメモリアルゴールを誕生祝いに変える。

決めなければいけない理由が増えた。宇佐美に第１子が誕生。父になって最初の試合は、慣れ親しんだ万博でのラストゲームだ。求められるのは長女のバースデープレゼント＆惜別弾しかない。

「しっかり自分のプレーをして、チームを勝たせたい。最後の舞台を楽しめるように。ここでやれる喜びをかみしめながら、歴史を作ってきてくれた人に感謝の気持ちを持ちながらピッチに立ちたい」

ガンバサポーターの両親の影響もあって「１歳半からお世話になった」という万博記念競技場。来年からは主戦場を新設の市立吹田スタジアムに移すため、Ｇ 大阪としてはきょうがラストマッチになる。幼少期にはファンだった少年が、エースに成長。育ててくれたスタジアムに恩返しするには、ゴールしかない。

さらに待望の赤ちゃんが生まれ、最初の試合。自身のブログで報告し、「嫁さんにとっては良き旦那。娘にとっては良き父親になれるように頑張っていきたいと思います」と決意表明した。この思いを形で示すには、やはりゴールしかない。

今季はここまで代表戦を含めて６３試合に出場とハードスケジュールで、終盤は１１試合連続無得点と結果がついてこなくなった。それでも３週間のインター バルを経て、心身ともにリフレッシュした。「いい時間を過ごせた。みんなと笑顔で終わる準備はできた」。日本代表にも定着し、飛躍を遂げた２０１５年。新 しい家族も増えた思い出の１年を、有終で締めくくる。