J1G大阪、劇的10戦ぶり白星! 絶対絶命0-1から宇佐美貴史が後半追加タイム2発で涙「リアルでいままで一番、感極まりました」

明治安田J1第33節第2日(5日、パナスタほか)「明治安田J1リーグ」は6試合を行い、G大阪はFW宇佐美貴史(32)が後半追加タイムに2得点し、札幌を2―1と逆転して10試合ぶりに勝った。3位の町田は先制したものの川崎に1―4で敗れ、勝ち点は「59」のまま。浦和はC大阪に0―1で競り負けて3連敗となった。6日に首位の広島は磐田と、2位の神戸は京都と対戦する。

劇的な逆転勝ちだった。FW宇佐美が1試合2発でチームの危機を救い、約2カ月半ぶりのリーグ戦白星。ヒーローの主将は勝利の瞬間、ピッチ上で涙を流した。

「昔、ガンバが勝てていない時にヤットさん(遠藤コーチ)が決めたときがあったんですけど、そのときのゴールと自分が決めたゴールが重なって、スタジアムの重い空気がはじける瞬間を肌で感じて、リアルでいままで一番、感極まりました」

0-1の後半20分から途中出場。中盤を動き回ると、何度も好機を演出した。試合終了間際にはビデオアシスタントレフェリー(VAR)の結果得たPKをゴール左へ決め同点。そして、その直後にはペナルティーエリア手前でパスを受け、冷静に相手選手を2人交わして右足で逆転弾を決めた。6月1日の湘南戦以来の1試合2得点で今季11得点目をマーク。目標としていた2桁得点をJリーグでは9年ぶりにクリアしたが「冷静に考えればもっと取れた。強いチームのFWはもっと取っている」と向上心を見せた。

リーグ戦では7月14日の鳥栖戦(駅スタ)以来の勝利。結果に結びつかない期間を「非常に苦しかったので。全員苦しかった」と振り返った。それでもチーム内で「逃げずに立ち向かい続けよう。どんな罵詈(ばり)雑言を浴びせられてもやり続けよう」と言い続け、戦い続けた先に長いトンネルの出口が待っていた。

勝ち点53で5位。上位との差は開いているが、「まだタイトルの可能性もある。チームを勝ち続けさせたい。貢献したい」と力を込めた。劇的な展開を信じて、青黒の戦士たちは走り続ける。(西垣戸理大)

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