【G大阪】宇佐美貴史「負けなかったことが全て」神戸相手に2度追いつき勝ち点1もぎ取る
<明治安田J1:神戸2-2G大阪>◇第27節◇17日◇ノエスタ
G大阪が神戸とのアウェー戦で2-2の劇的ドローに持ち込んだ。
上位対決で貴重な勝ち点1。1点リードされた後半追加タイム、FW坂本一彩(20)のシュートをDF中谷進之介(28)が太ももでコースを変えた同点弾だった。後半11分にFW宇佐美貴史(32)が決めたスーパーゴールと合わせて2度も追いつく粘り。苦しんだ昨季との違いを見せ、優勝戦線に踏みとどまった。
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G大阪が魂で勝ち点1をもぎ取った。FW宇佐美は「勝たないといけない試合だったことは間違いない。でも本当にポジティブ。負けなかったことが全て」と2度追い付いた結果に胸を張った。1点を追う後半11分、自身がドリブル突破からの超絶ゴールで同点。1-2の後半追加タイムにはパスで2点目の起点にもなり、攻め上がっていたDF中谷が気持ちで押し込む起死回生弾につなげた。
昨季と違うメンタル面の強さが、同点劇につながった。「去年は何をすればいいかわからないまま終わるようなゲームがあった」。今のチームを「逆境に強いチームになった」と表現する。昨季は先制された試合で、引き分け以上に持ち込んだのは18試合中3度のみ。今季は9試合で4度目。どんな状況でも意見交換を止めず、勝つためにやるべきことを統一するなど、下を向かない姿勢で勝ち点を手にしてきた。
「最低限のメンタリティーみたいなものがついてきたんじゃないか」。宇佐美も主将としてチームに手応えを得つつある。力強さを増し、残り11節。14年以来、10年ぶりのリーグ制覇を懸け、勝ち点6差の首位町田にも追いついてみせる。【永田淳】