“駆け引き”もすごい!パリ五輪代表同士の白熱バトルに注目 高速ドリブラー平河悠vs超攻撃的SB半田陸がサイドでバチバチの攻防戦「ファウルを誘いましたよね」
【明治安田J1リーグ】ガンバ大阪 1-3 FC町田ゼルビア(6月30日/パナソニック スタジアム吹田)
パリ五輪代表選手同士が激しすぎるマッチアップをみせた。FC町田ゼルビアのMF平河悠のドリブル突破と、それを止めようとしたガンバ大阪のDF半田陸の鋭いスライディングタックル。U-23日本代表2人の攻防に「平河vs半田アッツ」「見応えがやば過ぎる」「エグすぎる真っ向勝負」とファンも熱狂した。
注目のシーンは、G大阪が1点リードで迎えた32分だった。G大阪のウェルトンのクロスを町田のGK谷晃生が弾き、ルーズボールをMF平河が拾う。背番号7は味方に預けてから前方に走り、自陣左サイドのタッチライン沿いでリターンパスをもらうと、迷うことなく縦にドリブル開始。右足でボールをつつきながら一気に加速し、トップスピードでサイド突破を試みた。
しかし、そこに立ちはだかったのは、G大阪のDF半田。全速力で追いかけ、平河のドリブルの2タッチ目が大きくなったところを見逃さずに体を当てた。
しかし、平河はショルダーチャージをものともせず、勢いそのままに突き進んでいく。すると、半田はフルスプリントで並走しながら鋭いスライディングタックルを仕掛けた。ボールを捉えたかに見えたこのタックルは、わずかに平河の足に当たっており、青黒の右サイドバックにはイエローカードが提示された。
解説を担当した原一樹は「体のぶつかり合いのところからバチバチに戦い合っていますよね。半田選手のスライディングタックルはボールを触っているかなと思ったんですが、平河選手が先に足でボールを突いている。スライディングが来ること、ファウルを受けることをわかっているなかで、ボールを突っつくことによって半田選手のファウルを誘いましたよね」と激しすぎるマッチアップ中に行われていた駆け引きを冷静に分析した。
これにはファンもSNSで「半田vs平河アッツ」「このマッチアップは熱い」「半田と平川のこのバチバチが見たかったんや」とコメント。激しい攻防に興奮を抑えられない様子だった。
その直後の33分にはセットプレーの守備で左サイドに回っていた半田がルーズボール争いで足裏を見せるタックルで相手選手を倒してしまう。約2分間で2枚のイエローカードを受けて退場を宣告され、G大阪は残り60分以上を10人で戦うことに。数的有利になった町田は45+1分、61分、69分に得点を奪い、今季2度目の逆転勝利を達成。3試合ぶりに勝点3を獲得し、首位を堅持している。
7月3日、平河と半田は共にU-23日本代表に選出された。“死闘”とも呼べる激しいマッチアップを演じた2人が、次は日の丸をつけてともにパリ五輪を戦う。