湘南FW福田翔生、兄・湧矢がいるG大阪戦へ「考えすぎずに全力でやるだけ」
J1湘南で今季6得点とブレイク中の23歳FW福田翔生が28日、兄・湧矢が所属するG大阪戦(6月1日・レモンS)へ意気込んだ。平塚市内で行われたこの日の公開練習は、強風でたまに雨が降る中、サーキットトレーニングやゲーム形式など強度高めの練習を約1時間半行った。
前節のアウェー磐田戦は福田のゴールを含む2―0から3失点と逆転負けした。この日の練習では前節欠場したDF金眠泰に加え、MF畑大雅も不在と降格圏脱出へ試練が続く。プレーで気を吐き続ける福田は「やらないといけないと思うし、このエンブレムを背負っている限りは弱音を吐けない。続けていかないといけない」と決意を口にした。
次節で対戦するG大阪は、現在は左腓骨筋腱障害からのリハビリに励む兄・湧矢が所属している。「兄ちゃんが出ている試合は全て見ていた。もう、5、6年は(ガンバの試合を)見ている」とイメージはできている。
自身は2019年に東福岡高から当時JFLの今治入り。チームのJ3入り後も含め4シーズンで無得点だった。昨季、サッカー人生をかけてJ3のYS横浜に加入すると、開幕2戦目で5年目での初ゴールを挙げた。当時、YS横浜の元日本代表のMF松井大輔は福田について「最初に見たときに、化けると思った」とポテンシャルを高く評価していた。するとJ3で前半の21試合で11得点と大化け。活躍が目に止まり、夏にはJ1湘南への移籍をつかみ取った。
兄がいるG大阪とは今治時代にU―23G大阪と対戦したことはあるが、トップチームとの対戦は初めて。
「やっぱり特別だと思います。ずっと見てきたチームなので。しかも兄ちゃんもいるって中で、リスペクト持ってやりたいと思います」と目を輝かせる。
G大阪は前節もFC東京に1―0で勝利し4位と好調。前線からの積極的な守備が効いており、今季16試合で11失点と堅守を誇る。福田は「ピッチの中で話し合って修正したり、1試合にかける思いがあるから今の順位にいると思う。画面越しから見てもすごい伝わる」と警戒する。
今季も控え起用から始まったが、第8節の横浜M戦でJ1初ゴール。FWルキアンが一時離脱した際に結果を出し、チーム最多タイの6ゴールを挙げて、レギュラーをつかみ取りつつある。自身の特徴でもある、体を張った前線からの守備と裏への飛び出しを武器に、福田と言えば「翔生」を印象付けたいところだ。
自身にとっては特別な一戦ではあるが「考えすぎずに全力でやるだけ」ときっぱり。降格圏脱出、そしてチーム浮上へ、湘南の誇りをかけて試合に挑む。