【G大阪】驚異のスピード誇る山下諒也がさらに進化「初速の部分では上がっている」
進化を遂げて戻ってきたガンバ大阪MF山下諒也(26)が、チームを活性化させている。
今季新加入の山下は昨季に抱えていた負傷の影響で出遅れ、4月20日の浦和レッズ戦がG大阪デビューとなった。そこから毎試合途中出場して流れを変え、19日の川崎フロンターレで移籍加入後初先発を果たした。序盤から快足を飛ばして攻守に走り、気持ちあふれるプレーには観衆から大きな拍手が送られた。後半36分には「より可能性が高かった」とMF倉田秋(35)へのラストパスでアシストも記録し、結果でも期待に応えてみせた。
ピッチを駆け回る山下は、その動きだけで雰囲気を変えることができる貴重な存在だ。異次元とも思えるスピードは、攻撃時の突破だけでなく、前線からのディフェンスでも抜群の存在感。全速力でのプレッシングは、山下自身も「僕が1番じゃなきゃだめだと思う」と意識を強めているところでもある。「前線からの守備でチームにスイッチを入れることで、より引き締まるゲームになると思うし、流れが悪い時も良い方に持っていくことができる。自分の姿勢でチームの姿勢を変えられると思っている」。猛スピードでの守備で相手のボール保持が乱れる場面は、すでに何度も目にする光景だ。
リハビリ期間に筋トレに力を入れたことで、持ち前のスピードにはさらに磨きがかかっている。「足が一般の人より短い分、回転数(を上げること)は意識している」と冗談交じりに話すが、その変化には山下も「初速の部分では上がっているなと思う」と確かな手応え。成長続けるスピードアタッカーは、今後も攻守で相手を切り裂いていく。【永田淳】