G大阪MF岸本武流「“一彩、決めろよ”と思っていたら…」体調不良のMFウェルトン不在もなんの!
◇明治安田J1リーグ第13節 G大阪1―0名古屋(2024年5月11日 豊田スタジアム)
気がついたら、目の前にボールが転がっていた。G大阪MF岸本武流は「正直、(得点シーンは)覚えていない」と無我夢中で右足を振り抜いた。移籍後初得点が千金V弾。「素直に嬉しい。やっと結果が出た」と21年12月以来3年ぶりのJ1弾に笑顔を浮かべた。
後半23分だった。敵陣エリア内中央でFW坂本一彩が右足シュート。名古屋GKランゲラックの好セーブに阻まれた。エリア内右にポジションを取っていた岸本は「“一彩、決めろよ”と思っていた」という。だがボールは自身の足元へ。そしてニアサイドをブチ抜いたが、ネットを揺らした後もすぐに喜べない自分がいた。
理由は「周囲から“オフサイドだ”という雰囲気が出ていた。大喜びしてオフサイドだったら恥ずかしい」というもの。正式にゴールが認められると、自らを中心に歓喜の輪ができ上がった。3月に女優でタレントの三江彩花さんと結婚。「約束とかはなかったんですけど初めてコレができました。定番のことをやってみたかったんです」。DAZNの中継映像に捉えられていなかったものの、左手薬指にキスをして愛妻に捧げた。
サイドで攻撃の軸になっているMFウェルトンは、コンディション不良で欠場。ポヤトス監督は「ひどくはない。リスク回避で、今回のメンバーからは外した」と明かした。同じサイドアタッカーの岸本の活躍に「本当に満足。彼のことは徳島時代から知っているけど、常に最大限のパフォーマンスを出してくれる。また複数ポジションができる能力があり、そのポジションでの役割を果たしてくれる」と賛辞を惜しまなかった。
次戦は敵地・東京V戦。岸本は「良い競争がチーム内で起これば、もっと順位を上げていける。皆でモチベーション上げて戦っていきたい」と今季初の3連勝へ意気込んだ。