東京V16年ぶりJ1白星…殊勲弾のFW山見大登「自分のゴールで勝たせたいという思いがあった」
◆明治安田J1リーグ第6節 湘南1―2東京V(3日・レモンガススタジアム平塚)
東京Vが湘南に逆転勝ちし、5646日ぶりのJ1白星を手にした。後半から出場したFW山見大登が1ゴール1アシストの活躍。開幕6戦目で、J1アウェー通算100勝目にもなる歴史的1勝を手にした城福浩監督は「このクラブの歴史を背負って、苦しい中からはい上がる第一歩と思っている。ここからしっかり前に進みたい」と感慨にふけった。
諦めない姿勢が勝利を呼んだ。1点を負う後半30分、FKからのロングボールを山見は左サイドで受けた。すぐにクロスを入れると、ファーサイドのDF谷口栄斗が頭で合わせて同点。さらに同41分、今度はFW山見がパス交換からドリブルで自らペナルティーエリア内を切り裂く。「自分の特長はゴールに向かう部分。ここまで勝利がない中で、自分のゴールで勝たせたいという思いがあった」右足から放ったシュートは、チームの約16年ぶり白星をもたらす殊勲の得点となった。
山見が背負うのは、かつてカズも身につけていた背番号11。得点を決めるとゴール裏の応援席へ一直線に走った。そこでは大雨の中で声を切らすことなく応援をし続けたサポーターが、あちこちで抱き合っていた。「今シーズン、(G大阪から)期限付き移籍してきて、まだサポーターの皆さんに認められていないと思う。、自分はこういうプレーをするんだぞという気持ちでゴール前に向かいました」と喜びを表現した。
開幕の横浜FM戦(1●2)、第2節・浦和戦(1△1)、第3節・C大阪戦(1●2)といずれも試合終盤のPKでの失点で勝利を逃したが、第4節・新潟戦(2△2)、第5節・京都戦(2△2)はいずれも終了間際の得点で同点に追いついていた。しぶとさを武器に、東京VがJ1で生き残っていく。