<JリーグCS>ガ大阪、退場で浮足立つ 毎日新聞 12月3日(木)0時49分配信

○広島3-2ガ大阪●(2日・CS決勝第1戦)

試合が続いているにもかかわらず、今野が、丹羽が、ピッチから立ち上がれない。それほどまでに、3失点目はガ大阪に重くのしかかった。

2-1とした後半36分までは、理想的な試合運びだった。ところが、5分後の呉宰碩の一発退場でチームは一変した。「落ち着きがなくなっていった」と、ピッチ外にいる長谷川監督が見て分かるほどの変化だった。

ロスタイムに入った直後の失点で同点。1人少ない状況では、リスクを冒して攻めるより引き分けで終わる方が良かったはずだ。しかし、失点、退場と立て続けに起きる出来事に、選手の心理状況はついていけなかった。

それは、ワールドカップ(W杯)を2度経験している今野をもってしてもだ。試合終了直前。「あそこは、ゆっくり時間を使うべきだった」というスローイン を急いでしまった。「なぜだか分からなかった」というまま手を離れたボールを奪われ3失点目。勝ち越しとなる2点目を挙げてヒーローになるはずが、「チー ムを厳しく追い込んでしまった」。

終盤まで優位に試合を進めながら、終わらせ方に課題を残したガ大阪。その様は昨季の3冠王者らしからぬ戦いぶりだった。それでも遠藤は言う。「元々3位 のチームなので引きずっても仕方がない」。中2日で、すぐに試合はやってくる。「2-0で勝てばいい」。選手たちは自らに言い聞かせていた。

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