ガンバ・宇佐美貴史、開幕3戦連続得点 松波やエムボマに並ぶ

◇◯ガンバ大阪2―1ジュビロ磐田●(16日・パナソニックスタジアム吹田)

体の切れ、表情一つをとっても心身の充実ぶりが伝わってくる。ガ大阪のFW宇佐美貴史が27年ぶりにクラブ記録に並ぶ開幕から3試合連続得点を挙げ、連勝に導いた。

前半4分、敵陣奥深くでMF岸本武流が相手DFに圧力をかけると、こぼれ球に宇佐美が反応。ドリブルで中央に進入、左足で沈めた。クラブでは1997年の松波正信、エムボマ以来となる開幕3戦連発に「(記録の)情報を聞いた時から決められる気がしていた」と強気に振り返った。

見せ場は得点だけではない。前線での献身的な守備や正確なロングパスで観客を沸かせた。後半12分には、ペナルティーエリア内からクロスを上げ、MFダワンの得点をアシストした。

2022年シーズンに右アキレスけんを断裂し、完全復活を期した昨季はコンディション調整に苦しみ、5得点に終わった。今季の開幕の町田戦は途中出場ながら芸術的な直接フリーキックを決め、続く新潟戦も決勝のPKを決めた。主将の活躍にベテランのMF倉田秋も「本当に心強い。貴史が決めるとチームも乗ってくる」とうなずく。

チームは終盤の磐田の猛攻を耐えて勝ち切り、開幕3戦負けなしと好スタートを切った。それでも宇佐美は「(好調が)一瞬で崩れるのも知っている。良くなくなった時の準備も既にしている。危機感は常にあるので」とおごらない。伝統の背番号7を付ける背中が何とも頼もしい。【生野貴紀】

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