G大阪・宇佐美が遠藤ばりのFK弾 直接指導なくとも「ヤットさんの蹴り方見たら、聞かなくても分かる」

◇明治安田J1リーグ 第1節 G大阪1-1町田(2024年2月24日 町田GIONスタジアム)

G大阪はJ1初参戦の町田に与えた前半17分のPK弾が重くのしかかったまま後半39分を迎えていた。MF山田が倒されて得たFKはゴール正面やや左、15メートルの距離。退場者が出た相手は身長1メートル92のDF望月を投入するなど5枚の壁を作った。ただ、難しい局面でも頼りになるのがFW宇佐美という男だ。

「壁が高かったので、上から巻いて落とすしかないと思っていました」

その右足から放たれたボールは、ジャンプした望月の上を越え、そのまま落ちながらゴール左隅へ吸い込まれた。元日本代表MF遠藤保仁コーチの球筋をほうふつさせる、鮮やかなFK弾。背番号7を受け継ぐ男は「昨日の練習でいい感じに蹴られていたので、昨日のまま蹴られればと思いながらボールをセットしました」と冷静に振り返った。

遠藤コーチから直々にFK指導を受けたわけではない。「ヤットさんの蹴り方を見たら、別に何も聞かなくても分かります。できる、できないは別にして。聞くまでもない。見れば分かる」とうなずいた。「勝ち切りたかったけど、それだけの実力がなかった。負けなかったことだけが良かった」。満足感はない。ただ、宇佐美の必要性がより高まった開幕戦になった。

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