【アジア杯】中村敬斗、代表6戦6発も「僕自身、全然気にしてなくて」無欲で歴代最多6戦連発へ

【15日ドーハ=佐藤成】アジア杯1次リーグ初戦のベトナム戦に4-2で勝利した日本代表は、当地で調整した。先発メンバーと後半開始から出場したFW上田がリカバリーに努め、他のメンバーはゲーム形式のメニューまで2時間弱、トレーニングを行った。前夜に決勝点を決めたMF中村敬斗(23=スタッド・ランス)は、次戦イラク戦で、木村和司がマークした歴代最多の国際Aマッチ出場6試合連続得点の記録がかかる。謙虚な金髪ストライカーは、偉業達成を前にしても、無欲を強調した。

快記録連発にも、中村は冷静だった。ベトナム戦で、2-2の前半終了間際、ペナルティーエリア左角から、ゴール右上隅に決めるスーパーゴールを決めた。国際Aマッチ2試合目のエルサルバドル戦から、5試合連続6得点。5試合連続は釜本邦茂、MF南野らに並ぶ歴代2位の記録。6戦6発は、70年上田忠彦以来54年ぶり2人目の偉業だった。

「僕自身、全然気にしていなくて。たまたま点取れているという感じです。別に取りたいとかではなくて、チームが勝てればいいと思っているので」

これまで打ち込んできたシュートの形が体に染みついている。それが大舞台の大事な場面で出た。「打つコースを定めて、無意識にやるだけです。無意識に」。

ゴールマシンと化しているが、得点だけにこだわってはいない。アシストでも、記録に残らない起点作りでもいい。「何かチームが勝つために役立てればいいかなという風に思ってるだけです」。

左サイドが主戦場のMF三笘は別メニュー調整が続いており、次戦の19日イラク戦にも先発する可能性が高い。「どんな相手か、まだわからないですけど、しっかり映像を見て、対策して次も絶対に勝って、グループステージ突破につなげたいです」と欲を捨てて、チームの勝利に身をささげる。遠くからでも目立つ金髪頭は、本人いわく「ホワイトブロンド」。カタールの日差しにより、元日のタイ戦よりも色が抜けて、金色に近づいてきたという。髪色と同様に進化を続ける中村の活躍から目が離せない。

◆中村敬斗(なかむら・けいと)2000年(平12)7月28日、千葉・我孫子市生まれ。三菱養和ユースから18年にG大阪入り。19年、ルヴァン杯で登竜門のニューヒーロー賞に輝く。同年7月、トゥウェンテ(オランダ)移籍。シントトロイデン(ベルギー)を経てLASK(オーストリア)で昨季31試合14得点。昨年8月に5大リーグのフランス1部スタッド・ランスに移籍。試合では短いソックスがトレードマーク。180センチ、73キロ、血液型A。

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