宮本恒靖専務理事、46歳で戦後最年少新会長に内定…元Jリーガー、W杯出場経験者の就任は初
日本サッカー協会(JFA)の次期会長に、元日本代表主将の宮本恒靖専務理事(46)が就任することが24日、事実上決まった。この日の臨時評議員会で唯一の立候補者である宮本氏の信任投票が行われ、過半数を得て会長予定者として承認された。来年3月に正式決定し、田嶋幸三会長(66)の後任として第15代会長に就く。元Jリーガー、W杯出場経験者の就任は初。戦後最年少となる。
「ツネ様」こと宮本新会長誕生が事実上、決まった。この日は評議員79人のうち74人が出席し、唯一の立候補者である宮本氏の信任投票を実施。過半数の38票以上の承認を得て会長予定者となった。来年3月の理事による互選を経て正式決定するため、会見やコメントはなかったが「サッカーがこの国でもっと重要な存在になってもらいたい」と評議員に強く訴えてきた。
30ページ以上に及ぶマニフェストの表紙には「ともに新しい扉をあけよう」と記された。「強い日本代表をつくり続ける」など8つの政策を提案。31年女子W杯やU―17、U―20W杯の招致、Jリーグのシーズン移行時の支援に20億円強を準備することなどを掲げた。
W杯経験者、元Jリーガー、元Jクラブ監督の会長就任は初で、戦後最年少(来年2月で47歳)となる。日本代表主将や欧州のプレー経験で培ったリーダーシップや英語力は随一。代表やJリーグには、ともにプレーしたことがある選手や監督、協会・クラブ関係者も多く、日本が世界基準を掲げる中で、今後起こりうる劇的な変化にも、柔軟な意思決定での対応が期待できる。
一方、理事就任から2年で会長就任となるスピード出世だけに、協会での実績は十分ではない。20近くの部署、250人超の職員、年間200億円もの予算が動く巨大組織。協会トップへの注目度、批判や重圧は大きい。「自分は若輩者。周りの教えを受けながら、一緒に前に進んでいきたい」。日本サッカーの新たな顔として、継承と改革を進める。(星野 浩司)
◆宮本 恒靖(みやもと・つねやす)1977年2月7日、大阪・富田林市生まれ。46歳。G大阪ユースから95年にトップ昇格。同時に同志社大に進学。2005年J1初優勝。06年オーストリア1部ザルツブルク移籍。09年神戸に加入し、11年限りで現役引退。W杯は02、06年大会に出場。国際Aマッチ通算71試合3得点。J1通算337試合8得点。17年にG大阪U―23監督、18年にG大阪監督就任。昨年3月に日本協会理事、今年1月から専務理事。



