【日本代表】中村敬斗、代表定着へ宣言通りの1発「試合ごとに成長してくれてる」森保監督も称賛

<国際親善試合MIZUHO BLUE DREAM MATCH 2023:日本4-1カナダ>◇13日◇デンカS

【動画】中村敬斗3点目 浅野のボール奪取から中村が冷静に右隅ゴール 久保も拍手

サッカー日本代表(FIFAランキング19位)が、カナダ代表(同44位)に4-1で快勝した。FW中村敬斗(23=スタッド・ランス)が前半42分に3点目となるゴールを決めた。これで国際Aマッチ初出場から4戦4発。65年釜本邦茂に次いで58年ぶり史上5人目の達成者となった。MF三笘薫(26=ブライトン)が不在となった左サイドで輝きを放った。後半11分に悪質なタックルを食らって交代のアクシデントも、森保ジャパンの5連勝に大きく貢献、アピールに成功した。

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宣言通りに結果を出し、自身の代表定着を大きく引き寄せた。左サイドで先発の中村が、試合を決定付ける日本の3点目を決めた。ドリブルで抜け出したFW浅野からの横パスをペナルティーエリア内で受け、反転しながら右足でゴール右上を射抜いた。「ボールに絡んで、チャンスがあったら決めたい」。前日に森保監督が先発起用を明言していた23歳が期待に応えた。

9月のトルコ戦に続く2度目のスタメンとなったこの日も、果敢にゴールに迫った。前半27分にはクラブの同僚MF伊東の右クロスに頭から飛び込んで決定機。「ランスに移籍してから意欲が高まった」というクロス対応で変化を感じさせ、同28分には直接FKのキッカーも務めた。シュートはわずかに落ちきらずクロスバーをたたいたが、得点は時間の問題と思わせる動きだった。

今回の2戦では、絶対的存在の三笘が体調不良で不在。そこで巡ってきたビッグチャンスを見事に生かした背番号13には、指揮官も「試合ごとに成長してくれていると思うし、貪欲に戦術を吸収しながらも良いトライをしてくれている。ゴールという結果も彼の特長のひとつ」とたたえた。

トルコ戦での2得点に続くゴールは「ボーダーラインだと思っている」と認識する自身の代表での序列を1段階上げるものになったはずだ。

後半11分には良い形でロングパスを受けて、DFを抜き去ったところで左足首に悪質なタックルを食らい、そのまま交代というアクシデント。キレのある動きに相手が手を焼いたからこそではあるが、治療で取材対応を受けられない状態は心配される。森保監督も「左足を捻挫している。はっきりしたことは精密検査のあとに情報があればお伝えしたい」と不安げに話した。

17日チュニジア戦の出場は微妙になったが、それでも史上5人目の国際Aマッチ初出場から4戦4発でアピールに大成功。“三笘の代役”から、今後の共存を楽しみにさせる存在に躍り出た。【永田淳】

◆中村敬斗(なかむら・けいと)2000年(平12)7月28日、千葉・我孫子市生まれ。三菱養和ユースから高2時の18年にG大阪とプロ契約。19年7月からトゥウェンテ(オランダ)、シントトロイデン(ベルギー)、リンツ(オーストリア)などを経て23年8月にスタッド・ランスに移籍。U-17W杯など世代別代表を経験。A代表は23年3月ウルグアイ戦でデビュー。国際Aマッチ通算4試合4得点。180センチ、73キロ。

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